セブン&アイ・ホールディングス(HD)の鈴木敏文会長兼CEO(最高経営責任者、83)は、グループの全役職から退き、引退を決意した。4月7日午後、東京都内で記者会見するした。 セブン&アイHDは4月7日午前に開いた取締役会で、コンビニエンスストア事業を手掛ける中核子会社セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長兼COO(最高執行責任者)を交代させる人事案を否決した。社外取締役を中心に複数の取締役が反対した。票決は人事案に賛成7、反対6、棄権2だった。過半の賛成を得られず人事案は否決された。 「持ち株会社と傘下の上場企業の経営権を一手に握り、権力を過度に集中させてきた鈴木氏が社内の権力闘争で敗れた」(業界筋) 自分が提出した人事案が否決されたことで、全役職を辞任し、鈴木氏は全役職を辞任するかたちで「けじめ」をつけることにしたわけだ。 セブン&アイHDの村田紀敏社長は鈴木氏の辞任表明会見に同席して