小松駅前 後藤さん開設「気軽に扉開けて」 小松市土居原町で卸売業を営み歴史研究家でもある後藤朗(あきら)さん(75)が、JR小松駅前のれんが通り沿いに私設図書館「芭蕉洞(どう)文庫サロン」をオープンさせた。日本史の専門書の他に日本文学や哲学など、後藤さんの趣向で集めた約五千冊が並ぶ。モーツァルト好きが高じ、サロンのように優美な曲が流れる館内は、ユニークな空間になっている。 (久我玲) 後藤さんの自宅兼仕事場を改装した一階の館内には、三十代の初めからコツコツと買い求めた歴史関連の書籍が時代別に、宗教や美術、哲学などはジャンル別に並ぶ。訪れた人には本の貸し出しの他に販売もする。座って本を広げられる勉強スペースも設けた。 百貨店の美術部で働いていた三十代の頃、営業で出会うお客さんとの会話をきっかけに美術書を読みあさり、日本画や古美術品の知識を深めた。並行して読んでいたのが大河ドラマなどに触発され