政治家とは成したいことを抱いて権力を目指すものだが、権力を手にしたとき、なすべきことは、むしろ畑違いであることが多い。安倍首相は、前回の政権で「小さな政府」路線を引き継いだが、景気の回復から波及に向かう時期に、それは明らかに合っていなかった。置き去りにされた人たちが格差に敏感になっているときに、ホワイトカラーエグゼンプションを持ち出したりしていたのだから。 保守色が強いと思っていた安倍首相が、看板になる成長戦略の第一弾で、女性活用、保育拡大を持ってくるとは、正直、意外だった。日経の大林さんが求めるような「痛みの伴う規制緩和」だったら、さもありなんというところだろう。ビジネスフレンドリーをうたいながら、女性活用だけでなく、賃上げや就活繰り下げなど、連合が言ってもおかしくないことまで、経団連に求めてきている。 選挙対策と言えば、それまでだが、いま必要とされていること、国民が切実に望んでいること
![漸進主義で行く先に - 経済を良くするって、どうすれば](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/df3a50c14b465108d37d0f484920317dd74971fb/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fu.xgoo.jp%2Fimg%2Fsns%2Fblog.png)