社説：LGBT法案の修正 当事者の思い裏切る後退 | 毎日新聞
LGBTQなど性的少数者への国民の理解を深め、偏見をなくしていくための法律であるはずだ。これでは目的を果たせない。 議員立法の「理解増進法案」が衆院内閣委員会で可決された。日本維新の会などの主張をほぼ丸のみする形で与党案が修正された。 性的少数者の尊厳を守る観点で、内容が大幅に後退した。 特に問題なのは、施策の実施に当たって「全ての国民が安心して生活できるよう、留意する」との条項が加えられたことである。 性的に「多数派」である人々への配慮などを念頭に、維新などが盛り込むよう主張した。 背景には、生まれた時の性別と自認する性別が異なるトランスジェンダーを巡り、「女性だと自称すれば、男性も女湯や女性トイレに入れる」との言説が、インターネット上に流れる現状がある。 しかし、性自認は自分の意思で変えられるものではなく、尊重されるべきだ。誤解が社会に残る中で、多数派に配慮するような規定が設けられると
社説：骨太方針と暮らし 底上げの道筋が見えない | 毎日新聞
物価高に苦しむ国民の生活不安を払拭（ふっしょく）できるのだろうか。 政府は今週にも決定する「骨太の方針」で労働市場改革を打ち出す。課題となっている持続的な賃上げに向け、デジタルなど成長産業への転職を促すことが柱だ。 終身雇用と年功序列型賃金が経済の新陳代謝を妨げてきたとの判断に基づく。働き手の能力を向上させるため、「リスキリング」と呼ばれる学び直しへの給付を拡充する。同じ企業で長く働くほど優遇される退職金の税制も見直す。 懸念されるのは、改革の恩恵を受ける人が限定的となる恐れがあることだ。 リスキリングで想定されているのはデジタル人材の育成だ。技術を磨いて新しい会社に移り、より高い賃金を得る機会が増える。 だが、賃金が伸び悩んでいる主因は、正社員より待遇の劣る非正規労働者が全体の4割近くも占めるいびつな構造にある。 非正規が多い中小・零細企業は人員や資金に余裕がないところが目立つ。転職を希
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く
