人為的影響による地球温暖化(AGW:Anthropogenic Global Warming)の原因とされる温室効果ガスの代表は二酸化炭素(CO2)だが、米航空宇宙局(NASA)によると、全体の影響で占める割合は43%。半分以下である。その他の温室効果ガスで影響力の高い順に見ていくと、メタンガスが27%、黒色炭素(Black Carbon:ブラックカーボン)が12%、ハロカーボン(Halocarbons:ハロゲンを含む炭素化合物)が8%、一酸化炭素と揮発性有機物は7%となる(参照)。 一位のCO2と二位のメタンガスについてはよく知られているが、三位の黒色炭素はいわゆる煤のことである。ろうそくの炎の上にガラスを軽く当てると、きめの細かい煤が採取できる。落ち葉焚きといった通常のバイオマス燃料の燃焼でも発生する。この黒い色の特性が熱吸収をもたらすことで温暖化を促進している。氷や雪に付着して溶解を