自民党はもし今年7月の参院選で大勝すれば、憲法改正に進む構えだ。私は自民党が昨年4月に決定した「日本国憲法改正草案」のなかで、軍法会議の設置を想定していることは、草案中の重大な問題点の一つ、と考える。 軍法会議の問題点 自由民主党はもし今年7月の参院選で大勝すれば、まず憲法96条の改正手続を改定し、現行憲法で、「各議員の総議員の3分の2以上」の賛成で国会が発議するとしているのを「過半数の賛成で」と変え、そののち憲法9条を含む大幅な憲法改正に進む構えだ。いまや憲法改正は相当の現実性を帯びており、その際には自民党の憲法改正推進本部が昨年4月27日に決定した「日本国憲法改正草案」がそのままか、あるいは若干の修正を加えて、憲法になると考えられる。 メディアではその草案のうち「日本国民は国旗および国歌を尊重しなければならない」(3条の2)とか「国防軍を保持する」(9条の2)など「分かりやすい」条文に