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  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 組織開発(Organizational Development)を下支えする理論と価値観

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先だって開催された、南山大学人文学部・中村和彦先生の組織開発(Organizational Development : OD)に関するレクチャーを聴講させて頂く機会に恵まれました。以前より、中村先生にはぜひ一度お会いできればと思っておりましたので、誠に嬉しいことでした。ご聴講をお認め頂いた中村先生、神戸大学経営学部・金井壽宏先生には、心より感謝いたします。当にありがとうございました。 ▼ 聴講させていただくにあたって、中村和彦先生のお書きになった論文や、おすすめくださったBurke, W.の最新の論文を拝見させて頂きました。 論文を読み、講義をお聞きしたおかげで、アカデミックな場における組織開発論の現在、そして過

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    SavingThrow 2013/11/07
    ”ODの依拠する価値観。民主制(参加・関与・体験を重視)、人間主義(人間への信頼)、データ主義(アクションリサーチ)、システム志向性(組織をシステムと見る)、協働性(当事者-外部介入者-当事者の協働性)。"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 仕事の能力形成研究の5つのトレンド:職場を縦断する網の目で活躍する市民たちが一気通貫リーヅモドラドラする研究!?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「仕事の能力形成」に関する最新の実証的研究トレンドを、もし5つあげてください、と言われたら、何をあげるでしょうか。 僕のネクラな趣味として、よくひとりで、この手の「トレンド予想」をすることがあります(笑)昨日も、電車のなかで、ひとりで自問自答していたのですが(もともと、ひとり遊びが好きなんです)、結局、これかなと思いました。 以下は、僕のあくまで「印象論」なので、まったく真に受けなくていいですが、下記のようなトレンドを、ひとり感じながら、悦にひたって、「研究とは全く関係のない雑務」を電車内で、ガシガシとこなしていました。 1.職場やグループを分析単位とした研究 (Workplace Research) 2.実証的な

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    SavingThrow 2013/11/07
    "「仕事の能力形成」に関する最新の実証的研究トレンド"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: パッションあふれるストーリーテリングで研究発表!?:「独り歩きする手法」のお話

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「プレゼンテーションの手法」というものは、「聴衆」と「目的」、これら2つと整合性をもってはじめて意味を為します。「聴衆(どんな人々で何に問題関心をもっているか) - 手法(どんなやり方でプレゼンをするのか) - 目的(どんな成果が期待したいのか?)」の3つが一貫していてこそ、意味があるということです。 書いてしまえば、アタリマエのこと。そりゃそうだ、という感じです。おそらく、ここに疑問をお持ちの方は少ないのかな、と思います。 しかし、悲しいかな、いつの時代も、「プレゼンテーション手法」は「問題」や「目的」とのつながりを失い、「自走自爆」しがちです。「ブレーキのないジェットコースター?」というのか、「空中浮遊するスケ

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    SavingThrow 2013/10/09
    "問題や目的と切り離された"手法"は残念な結果を生み出しやすい。手法を売り出す側は、状況/課題/目的といった文脈から手法を切り離し手法の有効性を喧伝します。一方、手法を安易に買う側は、思考停止に安住しがち。"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 僕が高校生に知って欲しいと思った7つのこと

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、東大で開催された「大学生研究フォーラム2013」の2日目は、高校教諭の方々に、「大学の今、仕事の世界の今」をお伝えする内容でした。 大学生研究フォーラム2013、盛会にて無事終了しました!(心より感謝です) :中原のパワーポイント資料公開 http://www.nakahara-lab.net/blog/2013/08/2013_3.html 僕は、高校で行われてようとしているキャリア教育!?というのものに全くの、甚だしいほどの「門外漢」なので、激しいアウェイ感と、強烈な違和感をもって、その場に参加していました。 国主導?のキャリア教育!?でめざされているもの??、審議会などで議論されている仕事能力やらほにゃ

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 出会いでコケれば、みなコケる!? : あまりにも静かな、不可視の闘い

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、ある方から、 「今週、研修で、人前で、話をしなくてはならないのだけれども、今から工夫できることは何かないか。研修は悉皆なので、参加者の中には、いろんな人がいる・・・あべし」 というご相談を受けました。 あまりたくさんご助言させていただいても、「今からすべてを工夫できるとは限らない」かもしれないので、僕は、少しだけお話しました。 「もし、気合いを入れるのだとしたら、一番"最初"、つまり「出会いの瞬間」に気合いをいれた方がよいかもしれません。一番最初の、出会いのタイミングで、3つをしっかり理解してもらっていただくとよいかもしれません。それは価値づけ、効力づけ、支援づけの3つです」 「価値づけ」「効力づけ」「支援づ

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「大丈夫?」という気遣いの言葉が、「大丈夫じゃない相手」を追い込む可能性!?

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    SavingThrow 2013/08/25
    ”権力があり、ジャッジする側の人間から、「大丈夫?」と聞かれると、権力がない人間としては「大丈夫としか答えられない」という可能性もあるからです。”
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: わたしは"みんな"に入るんですか? : 「就業後の飲み会」というノスタルジックなコミュニケーション戦略

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 ちょっと前のことになりますが、ある方から、こんな話を伺いました。 ある会社で、数十名の職場メンバーをひきいている、ある上司が、メンバー全員を集めて、いつものように朝礼をはじめた。 朝礼の最後に、なかば言い忘れたかのように、少し小さな声で、突然、職場のメンバーに、こんな提案をした。 「今日は暑いし、景気づけに、"みんな"で飲みに行こう・・・」 いつもは、自分から言い出すことはなく、若手がメンバーに声をかけているのに、この日に限って、上司自ら、職場メンバーに提案をした。 しかし、この声に、職場のメンバーは、一瞬凍り付いた。そして、ザワザワとしはじめる。 「おかしいな」と思った上司は、近くにいた若い女性メンバーを指名して

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 人前で話をする際の「緊張・あがり」をほぐす方法!?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 正直に申しますと、僕は「あがり症(stage fright)」です。 人前でお話をする直前、プレゼンテーションする前などは、いつも、何度も無用にトイレに出かけたり(何もでない・・・)、背中にいやな汗(!?)をかいたりします。講演前のトイレでの、小生との遭遇率は、はずかしながら、かなり高いのではないかと、想像します。 顔にはあまり出ないせいか、他人からは、あまりわからないようですが、当のことだから仕方がありません。講演前、プレゼン前などは、いつも胃が痛いです、いや、当に、マヂで(泣)。 ところで、この「あがり症」を克服するために、これまで、様々な工夫をしてきました。 手のひらに「人の字」を書いて飲み込むふりをして

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    SavingThrow 2013/08/22
    "自分で、何とか編み出した「あがり症克服」メソッドが、こちら、「控え室を早く出て、会場になるべく早く入り、慣れ、一体化する」 です。"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「徒弟制ロマンス」という落とし穴 - 徒弟制を成立させる社会的条件

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「必ず高座のあとは打ち上げがあるわ。でも、あんたは飲んじゃだめ。師匠をおくる仕事があるんだからね / べ物は勧められたら、断るな。ありがとうございますって言って、全部、平らげるの。それも、誰よりも、早くべなさい」 「あんたも楽屋に入ったら、しくじりの山だよ。落ち込んでいる暇もないよ」 「いい / 初対面の師匠には、前座は決して、自分から言葉をかけてはいけないの。 / 必ず、立前座から紹介して頂くのが、決まりよ」 「今日一日で、何回、すみません」を言っただろう。明日は、何回言うんだろう」 「体を動かせ、頭を使え。どんなに楽屋が忙しくても、耳は高座に向けていろ。そこは落語を愉しむ場所じゃねぇ。学ぶ場所だ」 ▼ ふだ

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    SavingThrow 2013/08/04
    ”徒弟制とは「特殊な社会的コンテキスト」のもとに成立する育成システム。人はそのパワフルさや効果に魅了される一方で、「特殊な社会的コンテキスト」を無視するという「徒弟制ロマンス」に陥りやすい。”
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「毎日やること」と「数日おきにやること」の差

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: ヒアリングで「リアルなストーリー」を得るために

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、ある企業の方々の協力を得て、ラインで奮闘するマネジャーの方々を訪問させていただき、それぞれ1時間程度、お話をうかがう機会を得ました。貴重な時間、および、アレンジメントをありがとうございました。心より感謝いたします。 この日に伺った話は、非常に「具体的」かつ「生々しく」、かつ、示唆にとむもので、その結果は、この後、「この企業とのプロジェクト」に反映していきたいと思っているのですが、その最中、ひとつ気がついたことがありました。 それは「ビジネスパーソンとのヒアリングの際、話を具体的にするコツ」です。 ▼ この日の話は、なぜ、「具体的」になったかを、あらためて考えますと、それは、この企業の方々が、機転をきかせて、ヒ

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    SavingThrow 2013/06/11
    "対象者であるマネジャーの方々の職場の「組織図」。職場のメンバーの氏名や年次等が記載。この「組織図」を指さしてお話しすると、あたりまえなのですが、話は、いっきに「一般論」ではなくなるわけです。"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 成熟した社会・組織に失われやすいもの:Do Experiments? or not 実験すること、将来のキャリア

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 僕のような研究をしていると、よく学生さんから、投げかけられる「素朴な問い」がこちらです。 「どんな企業に就職すればいいですか? おすすめの企業とかありますか?」 僕も答えは割とシンプルで「わからないですし、おすすめも見あたりませんね」です。 むしろ、僕が知りたい(笑)、「わかるのでしたら、教えてほしいですし、こちらがオススメしてほしい」というのが、偽らざる実感です。 しかし、中にはい下がってくる方もいらっしゃいます。その場合には「僕の話なんか聴いても一銭の得にもならないけどいいの?」とお断りし、事前に了承を得たうえで、「今の世の中にとって大切だ」と僕が勝手気ままに思っていることはお伝えします。 ▼ ひと言でいえば

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 経験獲得競争社会を生きる!? : 資源化・資本化する直接経験!?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 生態心理学とプラグマティズムという全く異なる2つの領域を越境しながら、独自の現代社会論を論じている人にエドワード・リードがいます。 リードは、現代社会の特質を論じるうえで「経験」ということを重視します。リードが描き出したい現代社会は「直接経験の消失する社会」です。その背景には、情報環境が高度に発達した現代においてもっとも脅かされるのは「直接経験」である、というリード自身の認識があります(Reed 2010)。 高度に発達した情報環境においては、いわゆる「間接経験」が、「我々が事物を独力で経験することを可能にすること」 - すなわち直接経験- を凌駕してしまうということになります。 そういう社会環境においては、個人が

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    SavingThrow 2013/04/25
    "経験をそのままにせず、プロセスを内省し、記述し、先行する経験と後続する経験のつながりを考え物語化していく。学んだことは、後続する経験において「よりよく行う / さらに質の高い何かを為す」につながる。"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 状況に埋め込まれたプレゼンスキル : プレゼンの猛者が、所かわれば、派手ゴケする理由!?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 3月に募集させていただいたイベント「多様な社員を"講師"に育てる仕組み」の開催が、4月26日に近づいてきて、さて内容をどのように盛り上げようか、と少しずつ、準備を進めております。 多様な社員を"講師"に育てる仕組み(4/26) http://www.nakahara-lab.net/blog/2013/03/post_1975.html また今年からはじまった「近い将来、大学の教壇にたちたいと願う大学院生に"教えることを教える"全学教育プログラム」、東京大学フューチャーファカルティプログラムの授業(大学院講義「大学教育開発論」)が、いよいよ、昨日からはじまり(昨日は同僚の栗田佳代子さんのセッションを見学させて頂いて

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    SavingThrow 2013/04/19
    "対象者や目的、さらには伝達内容・伝達手法が異なれば、一方で「できるもの」が、他方では「できなくなる」。それらはかなり異なる認知的活動。求められるスキルや能力も、大きく変わることが予想されます。"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「最近の若者は、コミュニケーション能力がない!」は本当か!?:そう口にする前に少しだけ考えてみたいこと

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 最近、気になることがあります。それは「今の若い人はコミュニケーション能力がない」という言葉が、当に意味するところです。 この言葉、人事系の雑誌・メディアなどの言説空間では、よく聞くことばです。当によく見ますよ。 「コミュニケーション能力欠如、ひとつもらおうかな」 「はい喜んで。コミュニケーション能力欠如、いっちょう、いただきましたぁ!」 という具合に(笑)。 俗な言葉をいえば、 人生いろいろ、若者もいろいろ。 もちろん、そういう若い方はいらっしゃるんでしょう。そのことを否定する気は全くありません。ただし、それは先ほどの命題に「ミドルもいろいろ、シニアもいろいろ」であることを付け加えることを意図的に行わないという

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「教える経験の少ない人」が、他人に何かを教えるときに、ついつい、陥ってしまう3つの罠:「詰め込み」「バラバラ」「一方向」

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「教えること」にあまり経験のない人が、他人に何かを教えなければならないときに、最も陥りやすい罠は、「詰め込み」「バラバラ」「一方向」の3つです。 仕事柄、僕は、企業の研修・ワークショップを人よりも多く参与観察しておりますし、また、大学院生に教えることを教えるプログラム「東京大学フューチャーファカルティプログラム」にかかわってもいます。 これまでたくさんの授業事例(症状!?)を見てきましたが、「教えることのノービス」がついつい陥りやすい症状としては、この3つといっても、過言ではありません。 現在3月年度末、数日たてば、新年度。日各所では、新人研修・新学期の授業がはじまるということもあり、今日は、自戒をこめて、このお

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    SavingThrow 2013/04/03
    "「限られた時間の中で、私は、あなたに、"何"を、最も伝えなければならないのか?」 (資料・内容の)もったいない、あとですね…、話は元に戻りますが(話の複線化)は危険信号"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 読者が、途中で必ず行き詰まるようにできているマニュアル!? : 2つのマニュアルを読み解くリテラシーの必要性!?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 今日のお話は全くをもって余談になりますが、先日、あるところで、マニュアル設計を専門にしていらっしゃる方とお話ししたとき、興味深い話を伺いました。 その方、曰く、 「世に流通しているマニュアルの記述には2種類あるんですよ。"最後まで読んでできるマニュアル" と "途中で行き詰まるようにできているマニュアル"です 場合によっては、マニュアル執筆者は、読者を"途中で行き詰まるようにすること"を書くこともあるのです」 僕は、最初、この意味がわかりませんでした。 「マニュアルを書く」というと、当然、「読者が読んでわかること」、さらには、「読者が独力で書かれてあることを実践可能とすること」が「前提」であろうと、勝手に想定してい

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    SavingThrow 2013/02/27
    ”業務には、どうしても文字で起こせないもの、自分で考えなければならないものがある→マニュアルに「途中で行き詰まること」を敢えて書くことで「自ら思考すること」「他者とともに問題解決にあたること」を促す”
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「振り子」を見たら「ちゃぶ台がえし」!:人材開発の言説空間を読み解く!?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 教育業界 / 人材開発の言説とは「揺れ動く振り子(Moving Pendulum)」のようなものです。あっちにふれたと思えば、こっちにふれる。こっちにふれた、と思えば、あっちにふれる。 揺れ続ける振り子が「極」にふれて、決して一点にとどまろうとしないことの理由は、「学び / 人材育成に王道がないこと」「常に新しい学習手法が探究されていること」もありますが、当のところをいうと、隠された3つの理由があります。 それは、「介入の効果に遅効性がある条件下では、意見は極化しやすく、かつ、その方が、言説の担い手にとってポジションやステータスの獲得可能性があがる」からです。 もう少しわかりやすくいいましょう。 要するに、こうい

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「どうせ、自分の授業や会議では、メンバーは意見なんか出さないよ」と嘆くときに、ちょっぴり考えてみたいこと:「良質の問いかけ」と「受けとめる勇気」

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「どうせ、自分の授業や会議では、メンバーは意見なんか出さないよ」と嘆くときに、ちょっぴり考えてみたいこと:「良質の問いかけ」と「受けとめる勇気」 もう今となっては随分昔のことにように感じられますけれども、「対話」という言葉や、「対話を活かした授業」という考え方が、まだ、今ほど、それほど人口に膾炙していない頃、東京大学の僕たちの部門(僕は教育課程・方法開発部門の長をしております、意外にも、ひそかに、なんつって!)では、他機関と連携し、「ひとつの無謀な挑戦」を試みたことがあります。 当時2010年は、ハーバード大学のマイケル・サンデル先生が、NHKで「ハーバード白熱教室」をやっていらっしゃったときでした。 某企業につと

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    SavingThrow 2013/02/25
    "「意見が出ない」のは、まずは、人々の思考を「駆り立てる問い:良質の問いかけ」がないからではないか?(同様に)「ネガティブな意見しかでない」のは、「なかなかまとまらない」のには理由があるのではないか。"
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 人材育成の言説は「極」がお好き!?:オレオレ、マッチョ、修羅場主義

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 人材育成の言説空間というのは、ほおっておけば、「オレオレ、マッチョ、修羅場主義」の方向に解釈され、染まっていく傾向があります。 つまり、どういうことかと申しますと、 「自分一人でギリギリと自分を鍛錬し(オレがオレが)」 「できる個人が、さらに経験を積んで強くなればいい(マッチョ)」。 「そういう人を伸ばすために、組織は"修羅場"を用意すればいい(修羅場主義)」 みっつあわせて「オレオレ、マッチョ、修羅場主義」です(笑)。 怒らないでね(笑)。 真に受けないでね(笑)。 もう少し真面目に、かつ、品のよい!?、アカデミックコレクト!?な言葉を使うのだとすると、とかく、人材育成の言説空間とは「個人還元主義」「経験至上主義