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書評に関するTZKのブックマーク (264)

  • <書評>『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』坂本龍一 著:東京新聞 TOKYO Web

    三月二十八日に七十一歳で亡くなった著者が、闘病中の二〇二二年二月から十月にかけて、編集者の鈴木正文氏を相手に二〇〇九年以降の歩みを口述したのが書。〇九年には生い立ちからの歩みを収めた『音楽は自由にする』が出版されていて、書はその続編にあたる。 評者は何度か旅をご一緒する機会に恵まれた。モンゴルに民族音楽を聴きに出かけたり、九州を縦断する植樹の旅に同行したり。そして人類の大陸移動史から細胞内のミトコンドリアにまで及ぶ話題の豊富さ、該博さに驚かされた。 書にもその才人ぶりがよく現れている。『戦場のメリークリスマス』のメロディを三十秒ほどで思いつき、『ラストエンペラー』の映画音楽は二週間で作った。ポップスから前衛音楽までの作品の多彩さ。世界をまたにかけた活動ぶり。映画、美術、哲学、自然科学までの幅広い分野にわたる交友。そして膨大な読書量。 「売名行為」と揶揄(やゆ)されても脱原発デモに参加

    <書評>『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』坂本龍一 著:東京新聞 TOKYO Web
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    TZK 2023/07/30
  • 吉田豪×豊崎由美「書評とは何か?」 祝『書評の星座 紙プロ編 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り1995-2004』のプロレス本大賞2021技能賞受賞!|HB ホーム社文芸図書WEBサイト

    吉田豪×豊崎由美「書評とは何か?」 祝『書評の星座 紙プロ編 吉田豪のプロレス&格闘技メッタ斬り1995-2004』のプロレス大賞2021技能賞受賞! 昨年2月刊の『書評の星座 紙プロ編 吉田豪のプロレス&格闘技メッタ斬り1995-2004』が、プロレスはじめ充実した品揃えで知られる書店・書泉(グランデ/ブックマート)制定「2021年度(第2回)プロレス大賞」の技能賞を受賞しました。 これを祝し、著者の吉田豪さん、ゲストに書評家の豊崎由美さんを迎える世紀のビッグ・マッチが実現。意外にも初顔合わせのお二人が「書評とは何か?」をテーマとして、雑誌黄金時代の思い出からフリーライターの生き方までを切り口に、縦横無尽に語り合いました。 ※2022年1月27日、東京・書泉グランデで行われたトークイベントの模様を記事化したものです。 書評家になるまでと、「TITLe」リニューアル事件吉田 お互

    吉田豪×豊崎由美「書評とは何か?」 祝『書評の星座 紙プロ編 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り1995-2004』のプロレス本大賞2021技能賞受賞!|HB ホーム社文芸図書WEBサイト
  • ツイッター映画ライターが豊崎由美氏と栗原裕一郎氏のtiktok批判に思う『推す批評』と『斬る批評』、かつて小沢健二を批判したあるロキノン女性ライター、そして広瀬すずはなぜ李相日監督を信じるのかという話|CDBと七紙草子

    詳細は上のリンクを読んでいただくとだいたいわかると思います。有名書評家である豊崎由美氏が、アマチュアTikTokアカウントを貶し、「そんなものでが売れたからどうした」「この人に書評書けるんですか」と言った。この件について誰もが思うことでしょうが、あまりに筋が悪い。書評書けるも何も、相手は一介のアマチュアです。出版産業の屋台骨が揺らいでいる時に無料で若い世代に小説をすすめ、しかも実際に若い世代に影響を与えて売り上げが上がるという結果を出している貴重な存在です。言うまでもなく炎上しました。引用RT1000超えというのは、めちゃくちゃに批判されていることの表れです。アルファアカウント、ベストセラー作家も次々と豊崎氏批判の側で声をあげ、賛否両論というより事実上ワンサイドの炎上になりました。 そんな中で、個人的には評論家である栗原裕一郎氏のツイートが心にとまりました。 原稿のネタにしようと虎視眈々

    ツイッター映画ライターが豊崎由美氏と栗原裕一郎氏のtiktok批判に思う『推す批評』と『斬る批評』、かつて小沢健二を批判したあるロキノン女性ライター、そして広瀬すずはなぜ李相日監督を信じるのかという話|CDBと七紙草子
  • 注意力を取り戻し、社会に潜むコンテクストを深く理解するための「なにもしない」という方法──『何もしない』 - 基本読書

    何もしない 作者:ジェニー オデル早川書房Amazonこの『何もしない』は、「何もしない」ための行動計画書というか、思索書というか、自己啓発書というか、そんな感じのである。何もしないなんて簡単だろう、何もしないだけなんだから、と思うかもしれないが、自分や他人の生活を考えて見るに、何もしていないだけの時間というのはほとんど存在しないのではなかろうか。 僕も朝起きた瞬間からとりあえずネットを開いて、なんかおもしろそうなニュースや新しい動画がアップされていないか探してしまう。トイレにいってもスマホを持っているので、わずかなスキマ時間も何かをみたり、読んだり、ゲームをしてしまう。最近はポケモンユナイトがスマホでもリリースされたので、トイレで起動するとうんこが終わっても30分ぐらいトイレに座っていることがある(それはただのアホだが)。 「何もしない」時間は、ほぼない。書はそうした「何もしない」時

    注意力を取り戻し、社会に潜むコンテクストを深く理解するための「なにもしない」という方法──『何もしない』 - 基本読書
  • [書評]『サカナとヤクザ』 - 小木田順子|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト

    悪いのはカタギのほうだ 毎年夏、土用丑の日が近づき、コンビニやスーパーや牛丼チェーンがウナギを大々的に売り出すと、ニホンウナギは絶滅危惧種だというのにそんなことをしていていいのかと思う。そして最近は、土用丑の日が過ぎて消費期限切れになったウナギの大量廃棄が話題になることも多く、ますます疑念は強まっていた。 だが、私たちの罪深さはそんな疑念で済ませられるものではなかった。 『サカナとヤクザ――暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』(鈴木智彦 著 小学館) 暴力団取材のプロ中のプロが今回ターゲットにしたのは「密漁」。アワビ、ナマコ(中国では「黒いダイヤ」と言われる高級材)、カニ、ウナギなど高級魚の密漁・密流通が暴力団の資金源になっている実態を追いかけ、北海道から築地、九州、台湾、香港まで、5年にわたって取材を続けた。 なんといっても、その取材の体当たりっぷりがすさまじい。三陸の密漁アワビ

    [書評]『サカナとヤクザ』 - 小木田順子|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト
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    TZK 2018/10/30
  • 『パスポート学』私が私であること、それを証明すること - HONZ

    は迷わず買うほうだが、それでも店頭だとパラパラとページをめくってみたり、少しだけ前書きや後書きを読んでみたりする。そんな中、表紙を見ただけで脊髄反射的にジャケ買い購入してしまうのが、類書がないと思われるだ。この手のは例外なく新しい知見を与えてくれる。だから見つけた瞬間、即購入しなければならない。 書も、そんな即買い物件だった。人類学や歴史学、社会学、政治学、法学などの専門家が集まって、パスポートについてさまざまな角度から検討したまさに邦初の一冊である。 国家とパスポートは切っても切れない関係にある。だからこそ、国の形が変わるときには、おのずとパスポートの形も変わる。 そんな国家とパスポートの変遷を如実に見ることができるのが、旧ユーゴスラビア地域だ。現在のセルビアやモンテネグロ、コソボに住む人々は、この四半世紀の間に、3つないし4つの異なるパスポートを手にすることになった。 特にア

    『パスポート学』私が私であること、それを証明すること - HONZ
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    TZK 2017/02/25
  • 今井宏平『トルコ現代史』(中公新書) 7点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    1月30 今井宏平『トルコ現代史』(中公新書) 7点 カテゴリ:歴史・宗教7点 シリア内戦、ISの台頭とISの引き起こすテロ、ヨーロッパの流れこむ大量の難民、こうした問題が中東とヨーロッパで起こっていますが、その中東とヨーロッパをつなぐ存在であり、またこれらの問題のキープレーヤーでもあるのがトルコ。 このはそんなトルコの共和国建国から現在にいたるまでの歴史を辿ったです。トルコの政治家といってもムスタファ・ケマルと現在のエルドアンくらいしか思い出せない人も多いと思いますが、そのケマルとエルドアンの間を埋めることで、現在のトルコが抱える内政・外交上の問題が見えてきます。 目次は以下の通り。基的にまずは内政について述べ、ついでその時代の外交をまとめるという構成になっています。 序章 トルコはいま、何を目指しているのか 第1章 トルコ共和国の国家建設 第2章 複数政党制下における混乱 第3章

    今井宏平『トルコ現代史』(中公新書) 7点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期
  • 『沈黙のWebライティング』はブロガー必読の書!始めた頃に出会いたかった一冊【感想・レビュー】 - 涙拭けよ

    ども! 守形レイジです。 書評と言っては大げさですが、今回は『沈黙のWebライティング』についてです。 僕自身、ブログを始めるにあたり様々なブログや、ネットで稼ぐ系、人気YouTuberのなど読み漁ってきました。 そうして数々読んできた中でも、『沈黙のWebライティング』こそがこれからブログを始める人や、伸び悩んでいる人とって一番役に立つであろうブログであると断言できます。 「Webライティング=ブログの書き方」ではないのですが、かなり通ずるものがありますので、読み進めるたびに発見がありました。 では、もっとつっこんで紹介していきますよ! 沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教〉 posted with ヨメレバ 松尾 茂起 エムディエヌコーポレーション 2016-11-01 Amazon Kindle 楽天ブックス このの目

    『沈黙のWebライティング』はブロガー必読の書!始めた頃に出会いたかった一冊【感想・レビュー】 - 涙拭けよ
  • 書評・最新書評 : 負債論―貨幣と暴力の5000年 [著]デヴィッド・グレーバー  [監訳]酒井隆史 [訳]高祖岩三郎、佐々木夏子 - 中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    HOME> 書評・最新書評> 負債論―貨幣と暴力の5000年 [著]デヴィッド・グレーバー  [監訳]酒井隆史 [訳]高祖岩三郎、佐々木夏子 ■ラディカルに「神話」を解体 お金って謎。最近ますますわからない。貧乏人向け高金利住宅ローンが準優良(サブプライム)で、それを証券にして売るって、なにそれ。 書は経済学者ではなく、人類学者の負債論。なにしろ事例がおもしろい。ヨーロッパを中心に、古代インドや中国アフリカや南米の先住民族、日人も顔を出す。借金の正体を求め、法律、神学、文学、哲学と数多(あまた)の資料の頁(ページ)をめくりまくる。 たとえば利子。紀元前2、3千年のメソポタミアにはもう有利子貸付(かしつけ)が根づいていた。相互扶助こそ人間の証し、あげた肉に礼をいわれるのも上下関係になるから嫌、というイヌイットには信じがたい行いだ。子を奴隷として売り飛ばすなんてことが「偉大な農業文明」

    書評・最新書評 : 負債論―貨幣と暴力の5000年 [著]デヴィッド・グレーバー  [監訳]酒井隆史 [訳]高祖岩三郎、佐々木夏子 - 中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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    TZK 2017/02/20
  • 結婚しない男の見分け方! 『超ソロ社会』を読んで思うこと - 羆の人生記

    めちゃくちゃ面白い、久々のヒット pic.twitter.com/Ci17X6jY6A— 羆 (@poji_higuma) 2017年2月8日 バツ有独身の管理人です。 「結婚しない」にカテゴライズされるかどうかは難しいところですが、とりあえず僕は「結婚したい」とは思いません。 今回は書籍『超ソロ社会 「独身大国・日」の衝撃』を読んで、まず面白いなぁと思った「結婚しない男の見分け方」について触れ、そのあと書籍について述べます。 結婚しない(したがらない)男の見分け方チェック質問 1 束縛されたくない 〇 2 一人の時間を確保したい 〇 3 何か問題があっても、まずは自分でなんとかしようとする 〇 4 服は無難な色を選ぶ 〇 5 自撮り写真はほとんど撮らない 〇 6 お菓子好き 〇 7 基的にキレイ好きである 〇 8 頑固なことろがある 〇 9 人の話をあまり聞かない × 10 言ってる

    結婚しない男の見分け方! 『超ソロ社会』を読んで思うこと - 羆の人生記
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    TZK 2017/02/20
  • はてなブログ | 無料ブログを作成しよう

    とりあえず、押入れと壁をぶっ壊す はい、DIYの話です。 疲れた。出だしからもうやめたくなっている。。。 とりあえず今日やったことを・・・ 前回紹介した1階部分を先行して作業している。 とりあえず、視覚的に狭かったんで押し入れをなくして、壁も抜いてしまった。 最強の武器エクスカリバー(バール…

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    TZK 2017/01/25
  • http://yaplog.jp/parsleymood/archive/1248

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    TZK 2017/01/25
  • 『戦下のレシピ』『昭和経済史』 - 紙屋研究所

    『この世界の片隅に』のアニメをきっかけに、戦時中の日常生活についての文献をいくつか読んだ・読み返した。 戦争になるとなぜ糧難が起きるのか――斎藤美奈子が示した2つの理由 斎藤美奈子『戦下のレシピ』(岩波現代文庫)、中村隆英『昭和経済史』(岩波書店)はその一つ(2つ?)。 『戦下のレシピ』の中に「なぜ戦争糧難を招くのか」という節がある(第5章)。 斎藤は「戦地に送るからべ物がない?」という仮説をまずは批判する。 総人口は変わらないので理屈に合わない、と。「まして旧日軍は、糧について甘く見ていた」(斎藤p.158)。 うむ、アジア・太平洋戦争の「戦死者」の半分が餓死、それ由来の病死だったことは有名だし、牟田口中将の「元来日人は草である、然るに南方の草木は全て即ち之料なのである」という小並感発想をもとにしたインパール作戦での失敗を見てもそれはよくわかる。 斎藤は、この仮説を批判

    『戦下のレシピ』『昭和経済史』 - 紙屋研究所
  • 『わたしと統合失調症 26人の当事者が語る発症のトリガー』リカバリーを生きるということ - HONZ

    私たち当事者は、人として破綻しているわけではなく、ただ「見えない病気になっているだけ」なのです。私は、当事者がこれほどまで無理解な状況におかれている現状に強い憤りを覚えます。 自分のことを言われているような気がして胸がチクチクする。いや、まさに自分のことだ。正直に書いておくが、統合失調症をもっと理解しようと思う自分 vs ちょっと遠慮したいと思う自分のせめぎ合いがいまだ脳内で継続中である。 書は26人の統合失調症当事者=「リカバリーを生きる人々」の体験談と、編者の精神科医・佐竹直子氏の解説により構成されている。 巻頭で編者は、 発症の頃のエピソードは、どんなことが統合失調症のトリガーになるのかだけでなく、発症当時の混沌とした状態と同じ感覚を今まさに抱えている人に、自らに起こっているかもしれない問題を気づかせてくれるかもしれません。また、その人にとってのトリガーとなる出来事は発症後の症状の

    『わたしと統合失調症 26人の当事者が語る発症のトリガー』リカバリーを生きるということ - HONZ
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    TZK 2017/01/25
    “わたしと統合失調症 26人の当事者が語る発症のトリガー”
  • 古処誠二『死んでも負けない』 - 紙屋研究所

    ビルマ従軍経験者はうわごとで誰に謝っているのか? 『この世界の片隅に』関連で文献をたどり、古処にたどり着いた(←イマココ)。 とんでもない小説である。 ビルマ戦線を生き延びた、粗暴きわまる祖父を、現代の高校生が観察する体裁をとるのだが、祖父が日射病(熱中症)に倒れてから繰り返す寝言(うわ言)、「申し訳ありません」「申し訳ない」は、一体誰へのものなのか、という謎解きをする小説である。一種のミステリーでもある。(ゆえに、ネタバレは、作の面白みを半減させる。この記事の次章に結末が示されるので、承知して読んでほしい。) ああ、これは自分の不注意で死なせてしまった部下とか戦友*1とか上官に対する贖罪の言葉であろう、と誰もが察する。「ありきたりな」戦争小説ならそうするであろう。 しかし、いかにもそれらしい結論になるだろうというフラグが小説の途中に何箇所も散りばめられるので、逆にぼくは「いや……これは

    古処誠二『死んでも負けない』 - 紙屋研究所
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    TZK 2017/01/21
  • 大島弓子『秋日子かく語りき』『ロングロングケーキ』 - 青春ゾンビ

    あなたは大島弓子を読んでいるだろうか。その眩いばかりの傑作群は、漫画作品のみならず現行のあらゆるジャンルのポップカルチャーに根強く影響を与え続けており、今なお必修のテキストなのである。*1いや、そういう言い方は違うかもしれない。大島作品を読むというのは、大袈裟に言うのであれば、”魂の救済”のようなものだ。とりわけ”枠からはみ出してしまう人々”への眼差し。大島作品の登場人物は、常識から外れた場所で大きな声を上げることで、どんどん壊れていく。文字通りに精神をきたしてしまう者もいる。しかし、それでも懸命に強い想いを持ち続ける事で、ある瞬間、世界そのものが変容し、彼らの”おかしさ”がスルっと肯定されてしまう。”おかしさ”が治るのではない。おかしい者がおかしいままに許されるのだ。それがどんなに優しい物語であるか、想像がつくだろうか。大島弓子の作品は、大小様々な”生き辛さ” (話題のマツコ・デラックス

    大島弓子『秋日子かく語りき』『ロングロングケーキ』 - 青春ゾンビ
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    TZK 2017/01/21
  • 書評:「AさせたいならBと言え」 岩下修・著 | タイム・コンサルタントの日誌から

    マネジメントという言葉はいろいろな意味を持つ多義語だが、中核には「人を動かす」という行為がある。自分が直接手を動かして、成果物やアウトプットをつくり出すことは、立派な仕事だが、マネジメントではない。人に働いてもらうことが、マネジメントである。わたしがプロジェクト・マネジメントを人に教えるときには、最初にそのことを力説する。 現実にはマネジメントだけに専念する人は少なく、たいていは自分も手を動かしているだろう。わたし自身だって、職場ではそうだ。ただ、自分でやることと、人に頼んで動いてもらうことは、頭の中で明確に区別している。後者の場合は、計画を立て、作業分担を決め、アウトプットを指定して、やってもらわなければならない。 あれほどきちんと伝えたはずなのに、ぜんぜん動いてくれない。あるいは、こちらの思ったこととは全く別のことをやろうとする。やってくれるのはいいのだが、必要以上に暴走する。問題が生

    書評:「AさせたいならBと言え」 岩下修・著 | タイム・コンサルタントの日誌から
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    TZK 2016/12/16
  • 遠藤乾『欧州複合危機』(中公新書) 9点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    11月2 遠藤乾『欧州複合危機』(中公新書) 9点 カテゴリ:政治・経済9点 ギリシャ危機に難民危機にウクライナ危機にイギリスのEU離脱と、絶え間ない危機に見舞われているEUですが、その危機は外部からEUを襲っているのか?、それともEU内部にあった問題が今になって噴出しているのか?、現在のヨーロッパの危機を概観しつつ、この根的な問題にも答えようとしているになります。 著者は2013年に『統合の終焉』(岩波書店)というを出しています。このはEUの歴史を読み解きつつ、2013年以降に起こった問題にも適用できるEUの問題点を分析してみせた大変面白いなのですが、いかんせん500ページ近いボリュームと3800円+税の価格、なかなか普通の人が手に取れるものではなかったと思います(価格に関しては内容とボリュームを考えればむしろ安いと思いますが)。 そんな大作の『統合の終焉』で取り出されたEU分

    遠藤乾『欧州複合危機』(中公新書) 9点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期
  • 『上野アンダーグラウンド』昭和の怪しさを訪ね歩く - HONZ

    戦後、上野に葵部落と呼ばれる最貧スラム街があった。世帯数は143。住民数は750人。住民の4割が路上やゴミ箱に捨てられている廃棄物を集める「バタヤ」と呼ばれる職業に従事していた。現在、その地は我々にとって非常に身近な存在だ。7月に世界文化遺産登録が決まった国立西洋美術館館が建っている。 タイトルから想起されるように歴史を辿りながら、上野の表と裏を描いた一冊だ。 上野は清流も濁流も隔てなく受け入れる。むしろ、すべてを飲み込んでしまう。美術館や博物館が並び日有数の文化エリアである一方、立ちんぼやホームレスなど社会からはみ出た人々もどこからとなく集まる。在日朝鮮街も形成されている。 上野を15年以上調査してきた社会学者で筑波大学大学院の五十嵐泰正准教授も書のインタビューで上野を世界でも希有な街と上野を位置づける。 興味深いのは、この聖と俗が隣り合わせで存在するのは今に始まった話ではない点だ

    『上野アンダーグラウンド』昭和の怪しさを訪ね歩く - HONZ
    TZK
    TZK 2016/08/14
  • [書評] 脳が壊れた(鈴木大介): 極東ブログ

    通常の生活もままならない最貧困の状況に陥った若い女性が、主にセックスワークで日銭を稼ぐようすを描くことで関心を呼んだルポルタージュ『最貧困女子』(参照)の若手のジャーナリスト鈴木大介氏が、41歳のときに脳梗塞で倒れた。書『脳が壊れた』(参照)は、その渦中、その後、そしてリハビリを経て、高次脳機能障害に陥った状態を描いている。昨年の『新潮45』の10月号・11月号に掲載された『41歳、脳梗塞になりました』を加筆してまとめたものだ。よく描けているので、文章からは高次脳機能障害の様子は見られない。 若い人でも脳梗塞になることもある。その結果、死に至ったり、各種の大きな障害が残ったり、また外見から見えづらい高次脳機能障害を残すことがある。私も自著にも記したが、こうした問題に関心があり、この種類のやよく読むようにしている。 鈴木氏の脳梗塞は右脳に発生したらしい。人間の脳は機能的に左右分担をしてお

    [書評] 脳が壊れた(鈴木大介): 極東ブログ