トキが移動した場所 新潟県佐渡島で昨年秋に放鳥されたトキ10羽のうち、雌1羽が福島県を経由して宮城県角田市内に移動したことが4日、わかった。環境省が、トキの背中に装着した全地球測位システム(GPS)のデータで確認した。これまで別の雌が長野県に飛んだことがあるが、福島・宮城両県で確認されたのは初めて。 このトキは3月27日まで島内にいた3歳の雌。翌28日に海を越えた新潟市内に渡っていた。データによると、3日午前6時40分ごろまで新潟県村上市内にいて、同11時ごろ直線距離で約100キロ離れた福島市に。同日午後3時ごろには、さらに約40キロ北上して角田市に移っていた。 当初、トキは島内のごく狭い範囲内に生息すると考えられていた。村上市と福島市の間には飯豊(いいで)山地など1千〜2千メートル級の山々が横たわる。同省の担当者は「これまでも海を越えたり一度に遠距離を飛んだりすることに驚かされてき