沖縄・石垣島の白保竿根田原洞穴遺跡で昨年7月に行われた調査=沖縄県提供 日本最古の約2万年前の旧石器人の骨が見つかった沖縄県・石垣島の洞穴で、化石を含む堆積(たいせき)層の大部分が壊されてしまっていると、最初に発見した人たちが訴えている。県は2年前、地上から重機で掘り起こしたが、現在は再調査がかなり難しい状態だという。洞穴は新石垣空港の建設予定地内にあり、空港建設を急ぐあまり、ずさんな調査を行ったという疑念が浮かんでいる。 人骨が見つかったのは白保竿根田原洞穴。2007年12月、元日本洞窟(どうくつ)学会副会長でNPO法人沖縄鍾乳洞協会の山内平三郎理事長(62)らが化石を含む層を確認した。08年5月にはイノシシの骨と5点の人骨が出土。同年7月にはイノシシの骨が炭素年代測定によって約1万4千年前のものと推定された。 山内さんらは化石の層の保護と再調査の必要性を繰り返し訴えた。これを受け