江戸時代後期の1820年代、長崎・出島のオランダ商館に滞在したドイツ人医師、シーボルトが入手しオランダに送った金魚のアルコール漬け標本が、同国ライデンの自然史博物館に現存していることが21日までに分かった。近畿大の細谷和海教授(魚類学)らの研究チームが確認した。研究チームによると、標本は計35匹。日本最古の金魚標本とみられる。金魚は当時、日本では庶民が飼っていたが、欧州では珍しかったという。
名古屋城(名古屋市中区)の外堀に潜む全長1メートル超の巨大肉食魚「アリゲーターガー」。在来種の生存に関わると、市や市民団体などが何度も捕獲を試みているが、空振りが続く。なかなか捕まらない背景には、名古屋城ならではの「事情」がある。 外堀でガーが最初に見つかったのは7年前。コイの群れの中をゆうゆうと泳いでいたという。これまでに2匹が確認され、今年6月には、うち1匹が全長1・3メートルほどに成長しているのが目撃された。 市は、市民団体や専門家などと協力して4年前に捕獲作戦を始めた。定置網や刺し網を仕掛けてきたが、いずれも失敗。市なごや生物多様性センターの野呂達哉専門員は「ガーは神出鬼没。網を張っても違う場所に現れることもあった」と難しさを語る。見かけによらぬ臆病な性格で、他の魚のようには現れる場所を絞りきれないという。 報道を受け、名古屋城を管理する市には「釣りが得意なので、自分が釣ってあげる
◇奈文研など分析 ◇藤原宮造営 東国から集め 橿原市の藤原宮(694~710年)跡で出土した馬の骨や歯を、奈良文化財研究所(奈文研)などが分析した結果、東日本産と推定される馬が多くいたことがわかった。都の造営のため、東国からも馬が集められたとみられる。御所市の南郷大東遺跡(5世紀後半)では馬が飼育されていた可能性があることも別の調査で判明。研究者は「考古遺物から馬の産地推定ができた画期的な成果」とする。(早川保夫) 藤原宮跡では、2015年までの発掘調査で、宮殿造営時に使われた運河跡から動物の骨や歯が計205点出土。このうち馬が最多の68点を占めていた。奈文研や東京大の分析で、多くは3~5歳の若い馬らしいと判明。関節炎の痕跡がある骨もあり、騎乗用ではなく、資材の運搬に使われた馬とみられる。 歯のエナメル質に含まれる酸素、ストロンチウムの放射性同位体の割合の測定から、育った地域を分析。奈良盆
ここ3年間ほど日本各地を訪問し、捕鯨産業に従事してきた人びとの個人史の採録をつづけている。誰がどのように問題視しているのかは別にして、わたしが、いわゆる「捕鯨問題」に関心をよせる理由は、以下の3つである。 まず、なんといっても鯨肉が好きだからである。統計上、日本人は、ひとりあたり年間に鯨肉を33グラムしか食べていない。しかし、わたしは、少なくともその50倍は食べているはずだ。大分県の盆地で生まれ育ったわたしは、なにも幼少期からクジラを食べてきた「筋金入り」の鯨肉愛好家ではない。1967(昭和42)年生まれということもあり、給食で食べた記憶も定かではない。クジラを好んで食べるようになったのは、「食と環境」に関心をもつようになった、この15年ほどのことである。 たしかに、わたしもクジラをかわいいと思う。しかし、「クジラが、かわいそう」との動物権や動物福祉といった動物愛護思想には、正直なところ、
5300年前の男性ミイラ「「エッツィー」(通称:アイスマン)の復元模型(2011年2月28日撮影、資料写真)。(c)AFP/Andrea Solero 【8月19日 AFP】イタリアとオーストリアの国境に位置するエッツタール・アルプス(Otztal Alps)で1991年に発見された、約5300年前のミイラ「アイスマン」の装具に、5種類以上の野生動物や家畜の皮革が用いられていたことが分かった。研究論文が18日、発表された。 イタリアの「ミイラとアイスマン研究所(Institute for Mummies and the Iceman)」の研究者は、「エッツィ」の愛称を持つこのミイラの皮革装具から採取したサンプル9種を調べた。対象となった装具は、毛皮の帽子や矢筒、数種類の皮革が使われた上着、腰巻、草が敷き詰められた履物、ぴったりとしたゲートル(脚半)など。 分析の結果、これらには動物数種の皮
メキシコの古代都市遺跡テオティワカン(2016年3月19日撮影)。(c)AFP/Bernardo Montoya 【8月18日 AFP】世界遺産(World Heritage)にも登録されているメキシコの古代都市遺跡テオティワカン(Teotihuacan)の先住民たちがウサギを飼育して食用とし骨を道具として用いていたとする研究論文が17日、発表された。 米オンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)に掲載された論文は、1~7世紀の土着文化における小型哺乳類の飼育を示した初の事例の一つだという。 米カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California, San Diego)研究員で論文の主執筆者のアンドリュー・サマービル(Andrew Somerville)氏の説明によると、古代メキシコにはヤギやウシ、ウマなど家畜用の大型哺乳類が生息していなかった。このため旧
徳山奈帆子 霊長類研究所研究員らの研究グループは、野生のボノボのメスの連合形成パターンと、凝集性や親和的交渉の頻度との関係を調査し、年下のメスがオスから攻撃を受けた時に、年上のメス(達)がそのメスを助けるという形で連合が形成されていることを発見しました。 本研究成果は2016年7月19日に「Animal Behavior」誌で発表されました。 動物のメス同士の社会関係には血縁が強く関係しており、メス同士に血縁関係がない「父系」の集団形態を持つ種ではメスの社会的絆は弱いことが知られています。しかしボノボにおいては、父系の集団を形成しているにも関わらず、メス同士が強い絆を結びます。さらにボノボの社会は、メスが優位であるという点で非常に特徴的です。この研究では、ボノボのメスの連合関係がメス優位な社会の維持に重要であること、連合と凝集性、そして、親和的交渉との関係を明らかにしました。本研究は、女性
モザンビークのニアッサ国立保護区で、オスのノドグロミツオシエを手に乗せるヤオ族の蜂蜜ハンター、オーランド・ヤセニ氏。ノドグロミツオシエは研究のため一時的に捕獲した。(PHOTOGRAPH BY CLAIRE SPOTTISWOODE) ノドグロミツオシエ(学名:Indicator indicator、英名:ハニーガイド)と呼ばれるアフリカの小鳥は、人の声を聞きとり、その意味を理解できることが、最新の研究で初めて確認された。研究結果は科学誌「サイエンス」に掲載された。 モザンビーク北部。ある男性が声を震わせて特殊な音を出すと、ノドグロミツオシエがそれに気付く。男性は蜂蜜を求めて、ハチの巣を探しそうとしている。ノドグロミツオシエは、彼を巣の場所まで案内し、ごほうびに人間が取り出したハチの巣をもらう。 飼い慣らされた種が人間とコミュニケーションを取れることはよく知られているが、「野生動物と人間も
鳥と人のシルエット。パキスタン・ラホールで(2011年6月14日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/Arif Ali 【7月22日 AFP】アフリカの人々は何世代もの間、ハナバチの巣と蜂蜜を見つけるために、ミツオシエと呼ばれる野鳥と手を結んできたが、この珍しい親密関係を世界で初めて科学的に分析したとする研究結果が21日、発表された。 ミツオシエと人とのこの関係は、両者に恩恵をもたらしてきた。人は煙を使ってハチをおとなしくさせ、蜂蜜を採集する。ミツオシエはその間に、巣の蜜ろうを食べる。 今回の研究では、この「連携作業」の新たな様相が見事に浮き彫りにされている。研究チームは、モザンビークのヤオ(Yao)族集落のハンターたちが特定の呼び声を使うと、ミツオシエが人を蜂蜜へ誘導するように促される可能性が大幅に上昇することを確認したのだ。 ミツオシエも人を見つけるために特定の鳴き声を使う。人
こうした神が祀られているのは、神社の近くに昭和の中頃まで「豊宮崎の神田」と呼ばれる外宮で使用される米を生産する水田があったためといわれています。神田は水質汚染などのため廃止され、現在は神宮の建築物の製材・加工所である神宮司廳山田工作場の貯木場になっています(写真3)。 (2)食材としてのイノシシ イノシシはユーラシア大陸に広く分布し、アフリカ大陸には近縁種のイボイノシシなどが生息するとともに北南米大陸やオーストラリアなどには人間によって移入され、ほぼ全地球的に生存しています。日本では17万年以前の大陸と陸続きであった時代に日本に到達し、大陸のイノシシとは異なる進化を遂げたグループと人間が大陸から渡ってきた3万6千年以降に、人為的に持ち込まれたと考えられるグループが存在します。 イノシシは、ドングリなどの木の実、ヤマイモなどの根、タケノコなどの地下茎や穀物のほかに、腐肉、カエル、昆虫なども食
中国・広西チワン族自治区の玉林にある保護施設で撮影された犬たち(2016年5月10日撮影)。(c)AFP/GREG BAKER 【6月17日 AFP】(訂正)中国南部・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)の玉林(Yulin)で、今年もまもなく「犬肉祭」が開かれる。この祭りには世界の団体や著名人らがこぞって抗議し、国外で数百万人分の反対署名も集まっているが、地元住民たちはこれが逆の効果を生んでいるという。さらに多くの人が犬肉食に興味を示すようになっているからだ。 玉林のある精肉店の店主は「犬肉の売り上げはこれまでにないほど伸びている。昨年はそれまでの5割増しを超えていた」とAFPに明かした。 活動家らの話では、犬はおびえればおびえるほど肉の味が良くなるという言い伝えがあるせいで、玉林では犬が殴打されたり生きたまま煮たりされているとして、この貧
「泳ぐ宝石」とも呼ばれるニシキゴイが海外で人気だ。昨年の輸出額は約37億円で、10年前に比べほぼ倍増した。中には、1匹で数千万円の値がつくほど過熱している。発祥地とされる新潟県の山間地には海外から多くの愛好家が訪れ、中越地震からの復興にひと役買っている。 東京都大田区で1月末にあった全日本総合錦鯉(にしきごい)品評会。赤や白、黒や金に彩られたニシキゴイ約1800匹が、体形や模様などの美しさを競った。日本以外にも、中国やタイ、米国、ドイツ、オランダなど世界17カ国・地域のニシキゴイオーナーら約600人が出品し、愛好家ら約5千人が訪れた。優勝したのは中国人のニシキゴイ。海外勢の優勝は4年連続となった。 ドイツの製紙会社社長トーマス・アルボガンさん(55)は自宅で1匹500万円するニシキゴイなど45匹を飼う。「疲れて帰宅した時に眺めると、気持ちが落ち着く」。コイ探しで来日するのは18回目になる。
[低コスト稲作へ 空から直まき](上) 10アールわずか7分で 適量・均一が鍵 水稲の直播(ちょくは)をドローン(小型無人飛行機)で行う動きが広がっている。育苗、田植えが不要で作業時間が短縮できる一方、収量の安定化には課題も残る。今年は、農水省が主食用米からの転換を支援する水田リノベーション事業で、低コスト生産を交付要件としており、取り組みの拡大も期待される。“空から直まき”の可能性と課題を追った。 ドローン直播の利点は圧倒的な手軽さだ。…… 熟練猟師が担い手育成 ペーパー狩猟者に同行 環境省、制度化へ 環境省は、狩猟の担い手不足の改善を狙い、2021年度から「狩猟インストラクター制度」の構築に乗り出す。有害鳥獣としての捕獲数の増加や人や農作物への被害に歯止めがかからない中、熟練者が現場に同行して経験や技術を教える仕組みを想定。鳥獣害管理に携わる人材育成に向けて、複数県で試行後、全国規模の
「食べられ」に来るヘラジカ?カスカ族に弟子入りした文化人類学者 山口未花子さんに聞く「贈与」と「共有」の食文化|KitchHikeインタビュー第10弾[前編] こんにちは。KitchHike編集部ライターの岩井です。 さて、恒例のインタビュー企画もついに第10弾!今回はなんと、文化人類学者の山口未花子さんにお話を伺いました。“食”と“暮らし”について、どんなアプローチで研究されているのでしょうか? 子供の頃から、とにかく動物が大好きだったという山口さん。その気持ちは大人になってからも変わることなく、大学で文化人類学を研究しながら、まさかのたった一人で北米先住民「カスカ族」の集落に飛び込み弟子入り。そこで現地の人と生活を共にし、狩猟の修行経験を積んだそうです。 今回は、山口さんが動物に興味をもったきっかけや、北米先住民と過ごした日々について、たっぷりとご紹介します! 山口未花子さん: 岐阜大
執筆者 谷山 一郎 農業環境技術研究所に2014年3月まで勤務。その間、土壌保全、有害化学物質、地球温暖化の研究に携わる。現在は伊勢市在住 環境化学者が見つめる伊勢神宮と日本の食 谷山 一郎 2016年1月19日 火曜日 キーワード:健康食品 栄養 環境 食文化 (1)食材・機能性食品としてのサメ 2015年の夏、千葉、神奈川や静岡などの海水浴場にシュモクザメやメジロザメなどのサメが出没し、人間に危害を加える危険の少ない種類のサメとはいえ、海水浴場が一時閉鎖されるという事態が起こりました。日本の海水浴場近くまで現れた原因については海水温の上昇などが指摘されていますが、詳細についてはこれから明らかにされるでしょう。 サメは世界中で500種以上、日本近海でも100種を超え、地球上では約4億年前の古生代デヴォン紀から姿を現し、以来あまり大きな変化がなく生きながらえ、生きた化石と呼ばれることもあり
セネガルの首都ダカール郊外のカメ保護センターで草を食べるカメ(2015年10月8日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/SEYLLOU DIALLO 【2月3日 AFP】イスラエルの洞窟で発見された20万年前の化石から、旧石器時代の人類が植物や大型狩猟動物とともに、カメを食べていたことが分かった。同国テルアビブ大学(Tel Aviv University)が2日、発表した。 また、同国テルアビブ(Tel Aviv)から東に約12キロのケセム洞窟(Qesem Cave)周辺で発見されたカメの化石標本により、その調理方法に関する示唆も得られた。 論文の共同執筆者の一人、ラン・バルカイ(Ran Barkai)氏は声明で「旧石器時代の人間は、狩りを行い、大型狩猟動物や植物性のものを主に食べていたとこれまで考えられてきた」と述べている。 「今回の発見によってこれらの人々に関してこれまで分かっ
前方から (睡眠中) 香箱 (蓋部分に丸みがあるものもあった) Loaf 参考:すきま風対策のドラフトエクスクルーダー 香箱座り(こうばこずわり)は、ネコの座法の一種。「箱座り」「香箱を組む[1]」「香箱を作る[2]」などとも呼ばれる。 うさぎなど猫以外の一部の動物も香箱座りをする。※後述 ただつくばっているだけでなく、「前脚を胸毛の奥(内側)へ折り曲げている場合のみ」を定義対象とする説もある[3]。これと同様の厳密な定義において、英語圏ではパンの塊に例えて「catloaf」と呼ばれたり、「meatloaf」とも呼ばれる(なお、料理のミートローフも形状がパンの塊に似ていることから名前がついている)。 概要[編集] ネコが背を丸めてつくばっている様子が、香箱の形を連想させるため、メタファーとして、「香箱を作る」と呼ばれるようになったとされる[4]。 前足の長い猫、太った猫、体の大きな猫、スコ
リンク 神社建築情報サイト-おみやさんcom 蛙狩神事(その他のコンテンツ)- おみやさんcom 「蛙狩神事」元旦の朝、諏訪大社上社本宮では、蛙狩りと呼ばれる神事が行われる。これは、諏訪大社のすぐ横に流れる川に棲む蛙を掘り起こし、矢で串刺しにしてお供えとするも... リンク J-CASTニュース 諏訪大社カエル串刺し神事に抗議 動物愛護団体「許すことのできない残虐行為」 諏訪大社(長野県諏訪市)で続けられている伝統ある神事に動物愛護団体が「許すことのできない残虐行為」として抗議活動を行い、地元の人たちの間で困惑が広がっている。...
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