深町秋生(作家)×黒木あるじ(怪談作家) 「知っている風景、身近な人を描いて、普遍の話に持っていく。たとえ勘当されたとしても、それが作家です」 第56回は深町秋生さん。今回は、深町さんとはこの講座で受講生仲間でもあった、黒木あるじさんの司会により、華々しく活躍する現在から、それを生んだ「雌伏の日々」のこと、強い女性を描くようになった理由、小説を書き始めたころの話まで、語っていただきました。 ◆『渇き。』ができるまで/映画化の効能/原作と映像は別物――では後半は、わたくし黒木あるじが聞き手をつとめさせていただきます。そういえば我々も初めて会ってからけっこう長いですよね。深町 そうですね。もう20年近くになるでしょうか。――出会った頃は、それぞれ作家を目指している最中だったわけでして。いわば同志というか仲間というか同じ釜の飯を食った間柄です。その後、深町さんは『果てしなき渇き』で「このミス大賞
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