台湾・台中で行われた道教の祭り「媽祖巡礼」で、媽祖廟前に立ち上る線香や供え物を燃やす白煙(2016年4月9日撮影)。(c)AFP/Huang Kuo-Feng 【5月9日 AFP】寺院や廟にもうもうと立ち込める線香や紙銭の煙――台湾でお馴染みのこうした参拝風景が、過去のものになるかもしれない。大気中に有害粒子が大量放出され、環境にも参拝者たちの健康にも悪影響を及ぼしている恐れが指摘されているのだ。 祭礼的な雰囲気を犠牲にして代替策を取る寺院も出始めている。台湾最古・最大の道教寺院の一つ、中部・彰化(Changhua)市の「南瑶宮(Nan Yao Gong)」では、爆竹を鳴らす代わりにCDで音だけを流し、参拝者にも煙を出さずに音を鳴らす方法として手を叩くよう推奨している。 一方、台北(Taipei)にある人気の道教寺院「行天宮(Hsing Tian Kong)」は、線香を廃止し、手だけを合わ