――開発と喪失、ささやかな抵抗の記録―― 多田麻美 著 写真:張全 四六判上製 276頁+カラー口絵16頁 定価:2,200円(本体2,000円) 978-4-7949-6867-8 C0095〔2015年1月〕 開発により消えつつある胡同を追った、15年間の記録 政治体制が違っていても、人の暮らしに必要なものは変わらない。暖かい家と食事、そして心を許せる友だち。胡同はそんな庶民の暮らしを何百年も支えてきた。いま、急激な開発で、その胡同が消えようとしている。当局をかわしながら、抵抗し、保存を願う人もいる。一つの町が消えるときに、何が失われ、何が残るのだろう。北京の市井の人々は、どんな風に日々を暮らし、この変化を乗り切っているのだろうか。北京の町の路地(胡同)に魅せられ、胡同に暮らしてきた著者が、かろうじて残る街角の遺跡、物売り、地名、伝説、食、骨董……現在の北京の人々の様子を活写する。 〈