登壇したピーター・チャンは観客にお詫びしたいことがあると切り出し、「皆さんにこのような悲しい作品をお見せすることになってしまった」と伝える。しかしテレビで目にしたという本作のもととなった事件については「ドキュメンタリーではなく本当の事件。多くの問題を提起している、力を感じる物語だった」と話した。また、現代の中国における貧富の差や、経済発展が遅れている地域の教育問題、そして1人っ子政策の末路にも通ずる子供の売買がいまだにあるということ。昔から解決していない問題が1つの事件に包括されており、映画化を決意したと続ける。 実際の事件を取り扱うにあたり、ピーター・チャンは「正しい、正しくないと説教するような映画は好きじゃない」と言い切り、「問題をどう解決するかよりも、提起し、認識してもらうことが大事」と力を込めてアピール。「この映画を通じて、問題を両方向から見てほしい」とも伝え、「育ての親だけが一方