「日本のエレクトロニクス企業は、残念ながらオープンイノベーションでうまくいっているとは言えません」 そう話すのは、筑波大学ビジネス科学研究科の立本博文准教授。立本氏はテクノロジーによるイノベーション事例を数多く紹介しているウェブメディア「Mugendai(無限大)」のインタビューに答え、日本企業が抱えている問題点やその背景、そして今後持つべきと考えられる視点など、現代の日本企業はいかにして世界とつながり、戦い、そして発展していくべきかを教えてくれています。 「オープンイノベーション」という言葉の歴史と認識からはじまるインタビューは読み応えがあり、参考になる点も多くあります。今回はその記事より、現状の日本企業に足りない、求められる観点だというポイントを2つ取り上げます。 1.事業部間の利害調整ができていない 複数の企業が一緒に事業を進めたり、協力したりするためには、共通の決まりや基準、いわば