自民党の麻生前首相は23日、奈良県十津川村で開かれた党主催の集会に出席し、約30人の党員と2時間意見交換した。 8月の衆院選以降、麻生氏が地方の党行事に姿を見せるのは初めて。 麻生氏は冒頭、「政権交代を余儀なくされ、力不足を誠に恥じている」と衆院選敗北を謝罪。党員からは「(麻生総裁時代は)富裕層にはいい政治だった。なぜ国民が政権を変えたかったか、よく分析して」などの厳しい意見も出たが、うなずきながら耳を傾けた。 民主党政権に対しては、「国家社会主義的にだれか一人がやれと言えばそう(なり)、ダメと言えばダメ。自由民主党の自由がなくなったのが民主党かね」と鋭く皮肉った。 一方で、世界的な金融危機の根源となった米大手証券会社「リーマン・ブラザーズ」を「ルービン・ブラザーズ」と言い間違えるなど、相変わらずの麻生節だった。