政府がSDGs(持続可能な開発目標)の推進に取り組むなど、日本でも徐々に社会課題解決の思考が広がりを見せている。こうした中、スタートアップにも高い志を持って社会を変えていこうとする若者たちが増えてきた。今回紹介するオトングラスは、その代表格とも言える存在。時代の変わり目に生まれるべくして生まれたソーシャルスタートアップである。 OTON GLASS(オトングラス)という名のメガネ型機器がある。メガネ横のボタンを押すと、メガネを向けた先にある文字をカメラが撮影して画像認識。音声として読み上げてくれる。 OTON GLASSは、スタートアップのオトングラスが製造・販売を手がける。創業者の島影圭佑氏が、脳梗塞の後遺症として父親が発症した失読症をサポートするために開発したのがきっかけだ。同社では「視覚障がい者の『読む』力を拡張する眼鏡」を標榜している。 開発を始めた2014年頃は、「Google