竹内研究室の日記 2019 | 01 |
中学でも、高校、大学でも最近の学校は 「創造性を持った課題解決能力の教育をします」 「プレゼン力、コミュニケーション能力を育成します」 とアピールするところが目に付きます。それに、「グローバル力」を付ければ役満でしょうか。 これは企業が欲しい学生像だったり、学生が就活でアピールする時の言葉でもあります。 しかし、私も教育に携わる一員として、このような風潮がいまひとつ理解できません。 基礎の学力ができていない学生に特殊な教育をすれば、課題を解決できるようになるのか? 話す内容を持たない人が卓越なコミュニケーション能力を発揮してプレゼンできるのか? 学生もかわいそうです。 基礎の教育がおろそかのままで、「創造性を発揮して」「課題を解決し」「プレゼンしろ」と言われたら、デタラメを堂々と話す若者が量産されるのは必然です。 問題なのは若い人ではなく、そうした人を育成しているシステムです。 現在の「課
世の中はゴールデンウイークに入ったそうですね。 でも大学は暦通りに講義を行うし、29日は祝日ですが、通常通り、講義を行います。 29日は新入生に対して、私ははじめて講義を行うのですが、いったい何を話そうかな、と思案中。 ひとつ、早い段階で伝えておいた方が良いと思うのは、大学で学んだり、企業で実践する技術は、いまや、目的ではなく、商品やサービスを実現するための、一つの手段になってしまったこと。 技術は手段であって目的ではない、というのは当たり前に感じるかも知れません。 でも、少し前までは、例えば電子回路の設計、材料の物性、ソフトウエアのプログラミング、といった専門技術は、一生とは言わないまでも、それなりに、「食べていけるスキル」でした。 また、子供のころに、学研の電子ブロックで回路設計の楽しさを覚えて、回路技術を極めたいから、電気工学、電子工学に進学する学生は、たくさんいます。 このように、
今年度も今日で終わりですね。今年は、5年前に東大で研究室を立ち上げた時に入学してきた畑中君が、無事博士を取って卒業。 そして、3年半にわたって研究室の中心となって活躍してきた、助教の宮地君がパーマネントの職を得て独立します。 学生だけでなく、研究員にとっても、大学の研究室は通過点。 ポスドク問題と言われるように、今や大学でパーマネントの職に就くのは非常に厳しい。 竹内研での活躍を評価されて、激戦を勝ち抜いたのは、本当にうれしいです。 これからは自分の研究室を立ち上げることになるのですが、健闘を祈ります。 さて、半導体メーカーが苦境に陥り、リストラが相次いでいる中で、よく「学生の就職はどうしているのですか?」と聞かれます。 今まで半導体業界の凋落と学生の就職を結びつけて考えたことが、実はありません。 今や、学生には「この会社、業界に就職しろ」と教員が指導する時代ではないです。 完全に学生の意
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