◇態度未定、無党派層半数に上る 11日の参院選投開票を前に、毎日新聞は2~4日の3日間、電話による特別世論調査を実施し、県内で698人から回答を得た。調査結果に取材を加えた山形選挙区(改選数1)の中盤情勢は、民主新人の梅津庸成氏(43)と、自民現職の岸宏一氏(70)が横一線に並ぶ激戦となっている。みんな新人の川野裕章氏(51)と、共産新人の太田俊男氏(56)がこれを追う。一方、投票態度を決めていない有権者が調査時点で2割強に上り、特に無党派層では約半数に上る。最終盤に向け、各候補者の戦いはいっそう激しくなりそうだ。【和田明美、林奈緒美、浅妻博之】(全国の情勢は8、9面) ◇民主支持層8割--梅津氏 梅津氏は民主支持層の8割弱を固めた。しかし、選挙協力を受ける社民支持層からの支持は4割弱にとどまり、今後の鍵を握りそうだ。菅直人首相や枝野幸男幹事長ら党幹部が連日遊説に入るが、無党派層の支持は2
◇演説会に出席 吉村美栄子知事は1日、大江、朝日、西川の3町で開かれた参院選山形選挙区(改選数1)の自民現職、岸宏一氏(70)の個人演説会に出席し、岸氏への支援を表明した。岸陣営が歓迎する一方、民主新人、梅津庸成氏(43)の陣営からは反発の声が上がった。 自民党県連の今井栄喜幹事長は「支援は大変ありがたい。快く受けさせていただく」と歓迎。「知事選で自民党議員の大半が斎藤弘前知事を応援する中、岸氏は自民から批判されながらも吉村知事を応援した。知事は恩義に報いたいと判断されたのだろう」と推察した。 一方、民主党県連の武田聡幹事長は「非常に残念。知事選では民主党も一生懸命応援した。筋が違うのでは」と不快感をにじませた。ただし「知事に投票した人が全員岸氏に入れるとは思わない」と、影響は限定的との見方も示した。【林奈緒美、和田明美】 ◇知事「恩返ししたい」 吉村知事は出身地でもある大江町での1日夜の
首長経験者らと今月中にも新党を結成することが8日、明らかになった斎藤弘前知事(52)。斎藤氏は月刊誌「文藝春秋」5月号(県内は11日発売)に、中田宏前横浜市長、山田宏東京都杉並区長と共同で手記を寄せ「日本の財政は火の車。……このまま黙ってコスト意識、経営意識のまったくない民主党の政治を傍観するわけにはいかない」と、新党結成の動機を表明している。 斎藤氏らは文藝春秋で「我々は、この強烈な危機意識と民主党政権への憤りを共有する首長の連合体だ。各自治体を死に物狂いで経営し、借金を減らしてきたプロの集団である」と説明。その上で「参院選でまずは、十人以上の候補者を立てて国政に乗り込みたい」と意欲を語っている。 また、自身の功績を「県政史上初めて県債残高を減らし始めた」と紹介。自民党と民主党の政策を「バラマキ」と批判し「旧来の永田町勢力に与(くみ)しない。あくまでも地方に根ざした首長などが、全国各地か
今夏の参院選山形選挙区(改選数1)で、自民党山形県連は20日、党員投票の末、現職で3選を目指す岸宏一氏(69)の擁立方針を決めた。有力な若手新人を立て、世代交代をもくろんだ県連執行部の思惑が完全に外れる「まさかの展開」(幹部)。県連内を二分した戦いが終わり、県連は一枚岩の態勢づくりに不安を抱えたまま、党再生を懸けた戦いに臨む。 ■沈痛な面持ち 20日午前、山形市内の県連会館で開票が進むにつれ、加藤紘一会長ら県連執行部の顔に沈痛の色が深まった。岸氏が、新人で東京財団研究員の大沼瑞穂氏(31)につけた差は500票を超えた。 「『岸氏の方が知名度が高かった』の一語に尽きる」。開票終了後、記者会見した加藤会長は思い空気を引きずったまま、岸氏の勝因を挙げた。 県連は昨年12月、次期参院選に向けた候補者選びの方針を決めた。既に3選に意欲を見せていた岸氏をいったん棚上げにして新人の公募を実施。予備
民主党は夏の参院選の山形選挙区(改選数1)の候補者として、40代前半の防衛省の男性キャリア官僚を擁立する方針を固めた。既に連合山形と社民県連には伝えており、週明けにも発表する方向で調整している。 男性官僚は山形東高出身で慶応大法学部卒。民主党県連は、参院選の候補者選定を県関連の4国会議員に一任し、近藤洋介県連会長と鹿野道彦最高顧問を中心に擁立作業を進めていた。近藤会長は「『なるほど政権政党が擁立する候補だ』と思っていただけるようなエースを投入する」と話していた。民主党本部は3日に参院選の1次公認候補を発表したが、山形選挙区の候補者は含まれていなかった。 参院選山形選挙区では、共産新人の太田俊男氏(56)と、諸派新人の阿部忠臣氏(35)が既に立候補を表明している。一方、自民党は、現職の岸宏一氏(69)と、新人で民間シンクタンク「東京財団」研究員の大沼瑞穂氏(31)が公認争いをしており、党員投
∞議員多数巣立つ 南陽市出身で、経済企画庁長官や労相を務めた元自民党衆院議員の近藤鉄雄氏が4日午後1時34分、東京都内の病院で亡くなった。80歳だった。後を継いで国政に出た長男の洋介氏は民主党衆院議員だが、県政界には近藤氏の秘書出身者も多く、党派を超えて故人を悼む声が広がった。 近藤氏の元秘書で自民県連幹事長の今井栄喜県議は、膵臓(すい・ぞう)がんを患っての悲報に、「体調を崩したとは聞いていたが、あまりに急な話でびっくりした」と語った。 近藤氏は1972年に旧山形1区補選で初当選。衆院議員を9期務め、第三次中曽根内閣で経済企画庁長官、宮沢内閣で労相に就任。県内では自民県連会長を2度務めた。 その実績について、今井氏は「初当選時は高度経済成長のまっただ中。山形の高速道路や新幹線などの社会資本整備に力を尽くされた。農政をはじめ幅広い分野で活躍された」と振り返る。さらに「43歳で初当選さ
今夏の参院選山形選挙区(改選数1)を巡り、県内22町村長でつくる県町村会(会長=小野精一・小国町長)は10日、自民党からの立候補を目指している現職の岸宏一氏(69)を推薦することを決めた。岸氏は新人2人と「党公認」の座を争っている最中で、一部から「(推薦決定の)時期が早いのではないか」との意見もあったが、早めに決めたほうがいいと判断した。背景には「(公認争いの)後押しになれば」(小野会長)との思惑もある。 同日の総会前に決めた。1月初めに岸氏から推薦依頼があり、「早く決めてほしい」と促されていたという。岸氏は27年間の金山町長時代、町村会に所属し、会長も務めた。町村会は過去2度の参院選でも岸氏を推薦している。 小野会長は「自民だから、民主だから、ということでなく、岸さんと町村会の関係で決めた。岸さんは町村への指導や理解もあった。ぜひ3期目もやってほしい」と話したが、岸氏が公認を得られな
自民党公認候補の選定方法を決めた山形県連の選対特別委員会。加藤県連会長(右)のそばで岸氏(左)は3選に向けた意欲を語った=昨年12月26日、山形市内 今年夏の参院選山形選挙区(改選数1)で、公認候補の選定を進める自民党県連内が内紛の火種を抱えた。県連が決めた選定手法に対し、3選立候補を目指す現職の岸宏一氏(69)が沈黙を破り、「納得がいかない」と不快感を示したからだ。不穏な空気を抱えたまま県連は6日、公募に応じた2新人の予備選に向けた討論会に突入する。 <加藤氏に不信感> 岸氏は5日までの河北新報社の取材に対し、選定方法の決定過程に強い不満を示し「自分の力不足は認めるが、人の道を外している」と憤りをあらわにした。 岸氏は、今回の手法を導入した加藤紘一県連会長にも言及。「加藤氏が女性新人の公募に関与した」と話し、「加藤氏が行司役に徹していれば混乱は起きなかった。自作自演だ」と批判した。
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