【北京=川越一】中国から北朝鮮に対する原油輸出が、今年1月から6カ月連続で途絶えていることが21日、明らかになった。中国税関総署が同日、6月の統計データを発表した。 統計によると、中国は3月以降、すべての原油輸出をストップしたが、対北輸出は1月から停止している。パイプラインの保守作業などのため一時的にゼロになることはあったが、数カ月間にわたるのは異例で、技術的な問題の可能性は低いとみられる。 昨年前半の中国の原油輸出は全体で約86万6千トンで、うち北朝鮮には約25万1千トンが輸出されていた。 昨年12月の張成沢(チャン・ソンテク)氏処刑を境に中朝関係が冷え込む中、習近平指導部が対北朝鮮政策を転換したとの見方が出ている。ただ、ダウ・ジョーンズ通信によると、中国によるガソリンや灯油の対北輸出量は前年より増えているといい、原油輸出停止の真相は不明だ。