スウェーデンでイスラム教の聖典コーランを巡る抗議デモが相次ぎ、イスラム諸国との関係が悪化している。7月中旬にはイラク政府が国内に駐在するスウェーデン大使の国外退去処分を発表し、外交問題に発展した。欧米はデモの行為に懸念を示しつつも、表現の自由は守られるべきだという立場で、イスラム圏との溝が深まっている。 中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(電子版)などによると、イラクの首都バグダッドのスウェーデン大使館に7月20日未明、数百人が押し入り、建物に放火する事件が起きた。 スウェーデンの首都ストックホルムではこの日、イラク出身の難民男性らによってコーランを燃やすデモが予定されていた。 イラク政府も、「コーランを燃やす事態が起きたら断交せざるを得ない」とスウェーデン側に警告する声明を出すとともに、駐在するスウェーデン大使に国外退去を求めた。 一方、ストックホルムでは20日、イラク出身の難民男性らによ