俺スミスことウィル・スミスのご子息であらせられるジェイデン・スミスが、「カラテじゃないよ!」と、オリジナル『ベスト・キッド』を全否定しながらカンフーでバッタバッタと悪ガキをなぎ倒してゆくお話。 とは言えど、脚本はオリジナル版を90%ほど丁寧になぞっているので、『THE KARATE KID』という原題に対して背反はしていないという、ちょっとしたテーブルマジックのようなレトリックで理由付けされた秀作。自分の息子を大々的に売り出そうというウィル・スミスとジェイダ・ピンケット夫妻の目論見は、まあまあ成功したと言ってもいいのではなかろうか。オリジナルを観て、その影響で実際に空手を始めた自分のような人間でも、何だかんだで楽しめたわけだし。 2010年版ミヤギさんことミスター・ハンはジャッキー・チェンが演じている、ということが本作の売りのひとつであったわけだが、野暮ったくてコミカルなジャッキーが手