酵母で発見された長寿遺伝子「サーチュイン(Sirt)」の働きを高めると、マウスのオスで寿命が延びることを、イスラエルの研究チームが突き止めた。 哺乳類でSirtの寿命延長効果を確認したのは初めて。詳しい仕組みがわかれば、健康長寿に役立つと期待される。23日付の英科学誌ネイチャーに発表する。 Sirtの仲間の遺伝子は、人間を含む多くの生物が持ち、線虫やショウジョウバエでは寿命延長効果があるとされる。しかし、効果を疑問視する結果も最近発表され、議論が活発になっている。哺乳類は7種類のSirtを持つが、寿命を延ばす効果は確認されていなかった。 同国バール・イラン大学の研究チームは、このうち欠損すると加齢症状に似た異常が出るSirt6に注目。遺伝子組み換え技術で、この遺伝子の働きを高めたマウスを2系統作成し、寿命の変化を調べた。オスのマウスでは、平均寿命がそれぞれ14・8%と16・9%延びた。しか