民放各局が出資して設立したテレビ番組の配信サービス「TVer(ティーバー)」が好調だ。視聴者を奪われる懸念もあった民放の姿勢も徐々に変わり、今夏のパリ五輪ではネット配信をTVerに一本化した。利用者の底上げにつながり、8月の月間動画再生数は過去最多に。10月からはニュースの24時間配信も始め、新たな視聴者の獲得を目指す。地上波テレビの広告収入が減少傾向にある中、自前の広告による新たな収益源として存在感は高まっている。 パリ五輪の期間中、TVer内に設置された特設ページ (TVer提供)「配信での(パリ)五輪コンテンツの再生数は東京大会を大幅に上回った。放送でも配信でも視聴者に楽しんでいただけた」(港浩一フジテレビ社長) 「TVerでほぼすべての競技を扱ったが、予想を上回る視聴を得ている」(篠塚浩テレビ朝日社長) パリ五輪が全日程を終えた後、民放各局のトップは口々にTVerでの配信への手応え