米国経済の快走が続いている。その原動力は情報通信の技術革新を跳躍板に飛翔(ひしょう)するインターネット関連産業の急成長にある。未来創生第3部「CAIある会社」は米国編として成長する企業(組織)が社員の働きがいをいかに引き出しているのかに焦点を絞り、現場報告する。 「永久欠番」 「オープン・ネットワーク」――。米サン・マイクロシステムズが創業以来、唱え続ける信条だ。自社の独自技術であるネットワーク言語「Java」を外部に安いライセンス料で提供してきたビジネススタイルは、「開かれた文化」として人事政策にも貫かれている。 「うちのエンジニアはいつ辞めてもらっても構わないし、舞い戻ってくることも大歓迎だ」。現在はバイスプレジデントで、つい最近までサンの研究開発部門の責任者を務めたウィリアム・サザーランドさんは説明する。サザーランドさんは売上高の10%をつぎ込むサン・ラボで指揮していたが、「目的を達