■ リーダブルコード (Dustin Boswell/Trevor Foucher/角 征典) 今はプログラマにとって、歴史上もっとも「赤の他人のコードを読まなくてはならない」時代かも知れない。OSもフレームワークもクラスライブラリもオープンソースで、なにかトラブると頼れるチームの仲間ではない、地球の反対側にいる見知らぬ誰かが書いたものを読まざるをえない状況になる。 おのずとコードを「読む」技術を(苦労して)身につけなくてはいけないわけだが、同じ苦労を大勢がするのは非効率だ、書き手がもうちょっとなんとかしてくれてもいいのではないか……というエンジニアらしい合理性によって「他人が読んでわかりやすいコードを書こう」というテーマの本が登場する。つまりこの本。 冒頭からもう、自分の弱いところをチクチクと刺されて、身悶えしながら読むわけですよ。自分だって、一週間後の自分は赤の他人だという痛い経験を何