人気ゲームアプリ「ポケモンGO」と宮城県がコラボして昨年11月に開催されたイベントは、期間中にポケモントレーナー約10万人が同県の石巻市を訪れることとなり、約20億円の経済効果を生み出したといわれる。東日本大震災から5年。同イベントは東日本大震災の復興支援を目的としたもので、特に震災後に産業の衰退が著しい東北地方にとっては大きな福音をもたらした。 それでも自治体関係者の顔色は、決して良いとはいえない。というのも、東北地方はどこの市町村も少子高齢化が急速に進展しており、人口減少は待ったなしの状態にあるからだ。 人口減少・少子高齢化は東北地方に限らず、どこの地方も抱える問題であるが、東北地方では深刻な課題と受け止められている。その理由は、定住人口の減少で既存の産業が衰退しているだけでなく、新たな産業の柱と期待されている観光業が盛り上がっていないからだ。今般、日本各地で観光業が成長産業と注目され