我孫子武丸の新刊が出たらしいので読書家の俺は早速本屋に行った。 俺は本屋に行くと、いつもまず遺跡のコーナーに向かう。 アンコールワット。 過去、カンボジアの民族達は、どうしてこんなモノを創ったのだろう。 実に素朴且つくだらない問いを投げかけてしまう。 遊び心にしては複雑すぎて、実用性という意味では雑すぎる。 なんなんだろう。凄すぎるし、恐すぎる。芸術なんて単純な言葉じゃ片付けられない。 インドシナ半島、死ぬ前に1度は行ってみたい。 一昔前、本屋にいる時間は長かった。本屋にいるとやけに落ち着いたからだ。 しかし最近、それがちょっと苦痛になってきた。 本屋の規模がでかければでかいほど、それは顕著になる。 理由はこうだ。 本屋には、何万冊と本がある。それは自分が一生かかっても読みきれない量だ。 一生かかっても知り得ない事が、少なくともこの本屋にはある。 自分が読んでな