去年、東京にミシュランがやってきた。「不当な評価」、「調査が雑」といった反論も多かったが、総じて東京のレストランのレベルが高いということに関しては異論がなかったようだ。中には、「パリよりも東京の方が上」という意見さえ目にした。 反面、去年は食の疑惑が噴出した年でもあった。いや、去年だけではない。ここ数年ずっとだ。もう何からはじまったのかすら忘れた。雪印、ミートホープ、不二家、白い恋人、赤福、船場吉兆と枚挙にいとまがない。 かたやフランス人も認める食の大国、かたや何を食べさせられてるのかすらわからない偽装の大国。いったい全体どうなってるのと思っていたおり、この本を読んだ。 のっけから手厳しい。 東京で(著者の言う)真っ当な店はやっていけない 〈残念ながら、たとえば東京の西洋料理店で、わたしのような人間から見て、本当に最高の状態を実現し、その自負を店自身も持っていると認めうる料理店は、実際のと
![ミシュランがどう言おうが、東京にロクな店はない?~『どうすれば本当においしい料理店に出会えるか』 西部一明著(評:麻野一哉):日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)