翻訳者「25年前に頼まれた翻訳オワタ＼(^o^)／」出版社「え」 - そこにいるか

塩尻公明さんの悲劇 岩波文庫版ジョン・スチュアート・ミル著『自由論』（原題："On Liberty"）のあとがきに、岩波書店の吉野源三郎がこんなことを書いている。 一九三八年ごろ、三木清、栗田賢三両氏と私とで相談して、岩波文庫に収録すべき哲学関係の文献のリストを作ったことがある。ミルの『自由論』もその中に入っていた。そして、その訳者としては河合栄治郎氏が最も適任だということは、私たち三人だけでなく、当時何人も認めるところであった。 吉野源三郎「あとがき」*1 J.S.ミル『自由論 (岩波文庫)』（塩尻公明、木村健康共訳）*2 吉野は河合栄治郎に学んだことがあり、河合もこの依頼を受諾。しかし自由主義者であった河合が軍部と対立して、いろいろあった結果休職処分となり（平賀粛学）、さらに出版法違反で起訴され法廷闘争を繰り広げることとなるにより『自由論』の翻訳どころではなくなってしまう。けっきょく河

[islecape]

次回「岩波白帯を100冊調べてみた～塩尻親雄さんの憂鬱」（2020年公開予定）、次々回「岩波青帯を百冊調べてみた～塩尻親雄さんの逆襲」（2030年公開予定）にご期待ください。↑「この秋に正義論が出る」が着想の元です

[kaoruw]

「職業翻訳家ではない学者の仕事とはこうしたものなのである」　そういうもんだよね。牧歌的なええ話として読んだ。

[contractio]

学術出版の仕事はわたしにとって天職でありえただろうが、そこをあえて引き受けなかった自分を いまは褒めてあげたい。

[mkusunok]

J.S.ミルの自由論は中学時代に文庫を買ったけど、あとがきとかちゃんと読まなかったな。本棚を探せばまだあるかも知れず

[korumono]

生きる勇気がわいてきた

[KoshianX]

牧歌的な時代だ……

[ilya]

2010-08-23　▼岩波あとがき引用 - Hello world! / Textt　http://textt.net/islecape/20100811141543/4

[MATSU]

学者あるあるｗ「この論文の翻訳を岩波書店と約束したのは、二十五年前のことである。それ以来、いつも気にかかりながら、私はなかなか仕事に着手する気持ちになれなかった。」

[hmmm]

なぜかブクマしていなかった。おかしいぞ。

[suginoy]

“だから宿題は毎日しなさいとあれほど……! ”

[toya]

すげー。なんかよくわからないけど待てる気がする。でも「自分が生きているうちに流転の海を最後まで読みたい」と宮本輝にファンレターを送ったおじいさんの話をちょっと思い出す

[riox_jp]

翻訳者「25年前に頼まれた翻訳オワタ＼(^o^)／」出版社「え」

[haru-no-hajimari]

それでも出るのがすごいよー

[maangie]

伊藤典夫が「アインシュタイン交点」翻訳するのに20年かかったとか。

[nanoha3]

締め切り守らない人はホテルに閉じ込めるのが良い。

[bunoum]

仕事のペース配分の「自由」。あるいは「出版する…出版するが、今回まだその時の指定まではしていない。つまり…私がその気にならなければ10年後20年後ということも可能だろう…ということ…！」25年か…。

[shig-i]

急ぐんなら原著読めとか言われそう

[mobanama]

"いつも気にかかりながら、私はなかなか仕事に着手する気持ちになれなかった"いやその気持ちは重々よくわかるのだが、どうよ、それ。

[garamani1983]

哲学書とか全集とか、そんなん多いんですよ！俺なんてこれhttp://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-12013-8.htmlの4巻美学美術を20年待ってるけど、中川久定先生の訳分がまだだって出版局の人に聞きました20年前に。

[Islecape]

でもまあ岩波文庫というフォーマットになったおかげで一般に膾炙して僕も早い段階で読めたわけですよ。

[koinobori]

君たちはどう生きるかの吉野先生。でもまあ、取り掛かってはいたわけだし…。岩波って大変な出版社だなあ。さすがISBNナンバー０。

[wideangle]

ひでえ(笑)

[pollyanna]

ちょｗ／こういう仕事ができる会社がたくさんあるといいなあ。

[florentine]

いや、まあ、こんなものではないかと。うむ、ウム。（と、何か納得しちまいましたです）

[NORMAN]

おもしろかった！/ 実はこうなること→http://twitter.com/islecape/status/21246095056を期待していたのに！！

[maturi]

　田川建三の「新約聖書訳と註」も死ぬまでには終わらないだろうなと思ったことがある

[egamiday2009]

この論文の翻訳を岩波書店と約束したのは、二十五年前のことである。それ以来、いつも気にかかりながら、私はなかなか仕事に着手する気持ちになれなかった

[khtno73]

岩波ってこう言うのをちゃんと待つし、できたら出版するんだからすごいよな。

[kogarasumaru]

学問の世界ではよくあることという気がする、それだけに専念するわけではないから/川本隆史先生、正義論の新訳はいつごろ出るのですか？

[n-yuji]

学者せんせえ……。

[zyugem]

世界が違う。時間スケールが違う。