Yahoo!ニュース エキスパート コメンテーター稲葉剛さんのコメント - Yahoo!ニュース

見解厚生労働省が毎年実施している概数調査によると、全国の「ホームレス」数は減少を続けており、ピーク時の2003年（25296人）に比較すると、10分の1程度まで減ったことになります。減少の主な要因としては、大都市部における生活保護の運用が改善し、1990年代に横行した「水際作戦」が減少した結果、生活保護を申請して路上生活から脱却する人が増えたこと、民間レベルでの支援活動が広がったこと等が考えられます。 しかし、この調査は昼間に目視で行われているため、夜間（特に深夜）のみ駅周辺などにいる人がカウントから漏れる傾向があります。また、国は路上・公園・河川敷など屋外で寝泊まりをしている人のみを「ホームレス」と定義しているため、ネットカフェや24時間営業の飲食店などの商業施設に寝泊まりをしている人は調査の対象にはなっていません。ネットカフェ生活者など不安定居住層全体を把握する調査が必要だと考えます。

[kiku72]

“この調査は昼間に目視で行われているため、夜間（特に深夜）のみ駅周辺などにいる人がカウントから漏れる傾向があります”