小型車「トール」など年23万台生産、ダイハツ工業の「極めて狭い」京都工場に見る競争力の源泉 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

ダイハツ工業の京都工場（京都府大山崎町）は１９７３年に操業し、小型車「トール」などを生産する。２０２２年には競争力の強化などを図るため大幅な改修を実施。それ以降も、ダイハツのモノづくりの考え方「ＳＳＣ（シンプル・スリム・コンパクト）」を追求した環境と人にやさしい工場作りを推進している。近年はＡＩ（人工知能）活用でさらなる効率化も進める。（大阪・新庄悠） 京都工場は敷地面積が約１７万平方メートルで、生産能力は年間約２３万台。この台数を生産する工場としては「極めて狭い」と、生産調達本部の那須信夫本部長は説明する。狭い敷地でも効率的な生産が行えるよう、ＳＳＣにのっとり設備の簡素・簡易化などに取り組む。今では「ＳＳＣは仕事の進め方、考え方の基本になっている」（那須本部長）とし、コミュニケーションの密度が高まったり組織がスリム化したりといった効果も生む。 １８―２２年に実施した改修では、ボディー工程