大正期の遊郭建築 人気 : 地域 : 読売新聞（YOMIURI ONLINE）

◇町家物語館１万人 大正時代の遊郭建築で、大和郡山市洞泉寺町の「旧川本家住宅」（国登録有形文化財）が、市の歴史を伝える「町家物語館」に生まれ変わり、１月の一般公開から来館者数が１万人を超えた。新たな観光拠点となる一方、遊郭の歴史を伝える「人権教育の場」としての活用も期待されている。（山本貴広） 旧城下町の町家がたたずむ細い路地の一角に、ひときわ高い木造建物が現れる。３階建て延べ５９１平方メートル。本館、座敷棟、蔵・納屋の３棟で構成され、本館は１９２４年に完成した。 １階は遊女（娼妓（しょうぎ））が控えた「娼妓溜（だまり）」や勘定をする帳場、上級の客人を迎える大広間がある。２、３階は３畳の客間が廊下づたいに並ぶほか、ハート形の窓「猪目（いのめ）窓」など、当時の風情もうかがえる。 周辺は江戸時代から花街として栄えたが、５８年に遊郭として廃業。市は「３階建ての遊郭建築は珍しい」として、９９年に８