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ブックマーク / jun-jun1965.hatenablog.com (15)

  • 石原氏の退任を惜しむ - jun-jun1965の日記

    石原慎太郎が芥川賞の選考委員を退任するようだ。まことに残念なことである。私は以前、石原の意向がどの程度受賞に反映しているか、調べたことがある。実際には大して反映されていないのだが、まるで石原が反対したために、そいつらの好きな作家が受賞できないかのごときデマを振りまいたり、石原と宮輝の意見は選評を見たって一致しないことが多いのに、まるで二人がいつも結託して同じことを言っているかのごとくに言うデマゴーグが後を絶たない。 石原や村上龍の選評は、いつも溜飲を下げさせてくれたもので、今回の候補作罵倒にしたって、候補から漏れた私にしたら痛快でしたとも、ええ。 石原を悪く言う連中というのは、都知事としてとか、保守派政治家としての発言とかが気に入らないのだろうね。しかし橋下と石原では、橋下は政策がファシズムなのに対して、石原はそうではないということ。そしてもちろん、それは文学者としての作品への判断とも別

    石原氏の退任を惜しむ - jun-jun1965の日記
    f-nyoro
    f-nyoro 2012/01/22
    円城塔を将棋と囲碁に喩えてる件がわかりやすい
  • 戦後文学者チャート - jun-jun1965の日記

    ふと思いついて、こんなものを作ってみた。もちろん位置は暫定的なもので、政治的左右についてはっきりしている人もそうでない人も、前期と後期で変わった人もいるし、私小説云々についてはさらに分からないので暫定である。もっとも気づくのは、右側の上と下がくっきり分かれている感じであることで、右下は「志賀直哉-小林秀雄」派、右上は福田恆存-三島由紀夫派とでも言おうか。 字が小さくて見えないようなので、後日何とかします。 http://homepage2.nifty.com/akoyano/chart.png ↑ ここから大きいのがとれるみたいです。 - ところでいつも思うことで、言ってもいるのだが、書評などを仕事にする人は、見ているとむやみと新刊を読んでいるが、いったいいつ古典的作品を読むのだろう。それとも、古典的なものは若いころにみな読んでしまったのか、あまり読んでいないのか。私など、古いものを読むの

    戦後文学者チャート - jun-jun1965の日記
  • 大岡昇平と丸谷才一 - jun-jun1965の日記

    毎日新聞の書評欄が、生誕百年ということもあって大岡昇平特集で、丸谷才一が、戦後最大の作家と書いているのを見て、あれ丸谷は大岡をそんなに評価していたんだっけと思った。作風はむしろ対照的だし、しかし考えてみれば丸谷『文章読』は大岡の『野火』をテクストにしている。 まあもう少し調べて「大岡昇平と丸谷才一」を書きたいところだが、そういえば丸谷の宿敵だった江藤淳をやっつけた人だし、『裏声で歌へ君が代』が出た時は大岡と丸谷が新聞に往復書簡を載せて、「成城だより」では大岡が褒めてはいる。しかし、藝術院入りを辞退した大岡と、喜んで入った(大岡の没後十年)丸谷。筒井康隆『大いなる助走』の文庫版解説を書いて、文学賞の党派性を批判した大岡と、数多くの選考委員を務め、丸谷グループを作る丸谷。 大岡自身が高く評価していたのは大江健三郎である。あと大岡の懐刀的存在だったのは中野孝次だが、丸谷も中野も國學院大学に勤め

    大岡昇平と丸谷才一 - jun-jun1965の日記
  • 宮台真司の不法行為 - jun-jun1965の日記

    東大文学部図書室に、宮台真司が返却していない図書一覧 ・M.メルロー=ポンティ『知覚の現象学』みすず書房, 1967-1974 ・山啓『ハーバマスの社会科学論』勁草書房, 1980 ・ユーリー・スチェパーノフ『記号論入門』勁草書房, 1997 ・川島武宜『日人の法意識』岩波新書, 1967 ・丸山真男『日の思想』岩波新書, 1961 ・ノーム・チョムスキー『知識人と国家』ティビーエス・ブリタニカ, 1981 ・フィリップ・G.ジンバルドー『シャイネス』勁草書房, 1982 ・芹川博通『都市化時代の宗教』東洋文化出版, 1984 ・J.H.ヴァン・デン・ベルク『引き裂かれた人間引き裂く社会』勁草書房,1980 ・鈴木幸寿『社会学史』学文社、1972 ・池上嘉彦『「する」と「なる」の言語学』大修館書店、1981 ・『現代フランスの思想』不明 ・『民法総則』不明 なんだ、洋書をたくさん借り

    宮台真司の不法行為 - jun-jun1965の日記
  • 言論は死んだ - jun-jun1965の日記

    二年半続けさせてもらった『文学界』の連載だが、前回で打ち切りと決まった。1973年だったか、立原正秋が『諸君!』に「男性的文学論」というエッセイを連載していて、芥川賞の選考委員が老齢化して、有望な新人に賞をやらないということを書いて、編集部から削除され、遂に連載を打ち切って『潮』に移動したことがある。 私の場合は、ここに書いた小林信彦「うらなり」批判である。ゲラにまでなった段階でストップがかかった。ブログに書いたものだからなどと言っていたが、最後には、内容に疑念を出してきた。私は、ではこれは見送って、佐藤優批判を出すと言ったが、そういう論争の場にはしてほしくないと言われた。それで、打ち切りと決めた。 『文学界』に載った小説の批判を同誌でやれないとか、連載中の人物の批判を載せられないとか、つまるところはそういうことだが、『週刊金曜日』もまた、佐藤への返答をウェブページに載せることを断ってきた

    言論は死んだ - jun-jun1965の日記
  • 香山リカの粗製濫造について - jun-jun1965の日記

    香山リカほど、新聞やマスコミでの売れっ子ぶりと、ネット上、あるいは蔭での悪口との乖離が激しい人も珍しい。後藤和智はこんなふうに書いている。 http://kgotoworks.cocolog-nifty.com/youthjournalism/2007/04/post_6cb6.html (嫉妬で書いたものであるため削除)

    香山リカの粗製濫造について - jun-jun1965の日記
  • ■ - jun-jun1965の日記

    当は19日提出の予定だったが、今日東京簡易裁判所へ提出してきた。裁判長の判断次第で地裁へ移されるかもしれない。当は千人が同じ提訴をしてくれればJRをパニックに陥れられるのだが。マスコミは決して報道しないだろう。こういう声があることすら隠蔽するファシズム。 訴  状 平成19年3月23日 東京簡易裁判所民事部御中 原告   小谷野 敦 被告 東日旅客鉄道株式会社 代表者代表取締役  清野 智 〒150−0035 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号(送達先) 差止請求事件 請求の趣旨 1.被告は、平成19年3月18日より実施された、特急、新幹線の全面禁煙措置を取りやめよ。また、それ以前から実施されている長野新幹線、特急等の全面禁煙措置もとりやめよ。 2.訴訟費用は被告の負担とする。 との判決並びに仮執行の宣言を求める。 請求の原因 1、原告は、東京大学総合文化研究科比較文学比較文化専攻博士

    ■ - jun-jun1965の日記
  • 「想像力」の濫用など - jun-jun1965の日記

    とにかくふた言目には「想像力が足りない」と言う輩が跡を絶たない。以前ある女に、東大生が世界の地理や歴史を知らない、と言ったら「想像力が足りないんですよ」と言う。「いや、想像力じゃなくて、知識でしょう」と言っても「想像力です」と言ってきかない。いったい、事実についてどう想像力で知り得るというのか。 - 今日、さる国立の近代美術館(「さる」と言う意味がないね)の図書室で、探していたものを見つけた。それはいいのだが、もう三月だというのにやたら暖房が暑い。私はシャツ一枚になってしまった。しかも閲覧室、誰もいないのに、八基くらいある蛍光灯が全部点灯している。京都議定書なんのその、税金の無駄遣いなんのそのである。 - http://d.hatena.ne.jp/rengejibu/20070318 「あなたのように魅力的な男性がなぜ結婚していないのですか」。お世辞でもいいから言われてみたい。だが女はそ

    「想像力」の濫用など - jun-jun1965の日記
  • 河野多恵子先生 - jun-jun1965の日記

    「文學界」の四月号に、河野多恵子と山田詠美の対談が載っている。河野先生が芥川賞の銓衡委員を降りるらしい。既に読売文学賞、谷崎賞は辞めていて、これですべて降りるということだ。谷崎崇拝者である河野先生がいなくなるのは、心細くもある。 冒頭、山田詠美が、女が銓衡委員になったのはとか、女はどうたらとか盛んに訊くのだが、河野先生は、そんなことはないねえ、みたいにサラサラかわして、遂に山田が「フェミニズムというものから、あらかじめ解放されていたということですね」とよく分からないまとめをする。まあ小説の世界では、実は女性差別というのはあまりないのである(生島治郎のように、小泉喜美子に執筆を禁じる、みたいなことは別として)。 そのあと、芥川賞はあくまで作品位で、この人はそろそろあげよう、みたいなことはしない、極めて公明正大であるという話になる。うーん、それにしては納得のいかない銓衡は多いのだが・・・。

    河野多恵子先生 - jun-jun1965の日記
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    f-nyoro 2007/03/10
  • 「ひとり日和」 - jun-jun1965の日記

    イェイ、読みましたよ、「ひとり日和」(筒井康隆のまね) ヒロイン三田知寿は二十歳、高校を卒業してアルバイトをしている。両親は五歳の時に離婚して、高校の国語教師の母親、47歳に育てられた。家は埼玉県の、東京まで二時間かかるというから羽生くらいのところ。母が教師交換か何かでシナへ行くというので(原文には「シナ」とは書いてありません)、知寿は、親戚のおばあさん宅に預けられることになる。おばあさん宅は小さな駅の前の平屋で、駅名は出てこないが、京王線の芦花公園であることが状況から分かる(*)。母は知寿に大学に行けというが、知寿にその気はない。おばあさんの名前は荻野吟子、71歳。日で初めて女医になったうちの一人と同姓同名だが、誰もそのことには言及しない。渡辺淳一『花埋み』のヒロインである。荻野吟子は、三つ隣の駅に住んでいるというホースケという老人の恋人がいる。2006年春のことである。母は二十年前、

    「ひとり日和」 - jun-jun1965の日記
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    f-nyoro 2007/03/05
  • 金井美恵子の直言 - jun-jun1965の日記

    『一冊の』の金井美恵子先生の連載、今回は茂木健一郎と中村文則の悪口で爽快。恐山へ行って「信じてない」と言いつつ小林秀雄の霊をイタコに呼び出して貰ったり、盛んにテレビに出るかと思えば江原啓之の『ANOYO』なんて雑誌にも登場して、とうてい学者とは思えない茂木である。中村文則のほうは『群像』の合評の川村二郎先生の引用で、かつてのドストエフスキー熱がぐるりと一回りした感じで、歓迎したくない先祖返りだと川村先生はおっしゃっている。誰が見たってドストエフスキーのまねをすれば純文学小説になるという基的勘違いをしているこの若い作家を世間が甘やかす理由が私にはよく分からぬ。顔がいいからか? 金井先生がドスト嫌いであることも分かって感涙にむせぶ。先月の毎日新聞の川村湊など中村を持ち上げているがごとくに見えて単に死刑制度反対を唱えていただけ、今月は教育法改正反対を言っているだけで、これは文藝時評じゃな

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    f-nyoro 2007/02/26
  • 古典はいつ読み終わる - jun-jun1965の日記

    先日、ゴーゴリの「死せる魂」と、ゾラの「居酒屋」を、いずれも百円くらいで古書店で買った。どちらもまだ読んでいないが、はて、自分はいつになったら、このレベルの古典的文学作品、あるいは古典的著作を全部読んでしまうのだろう、と考えた。 「魔の山」や「夜明け前」、「虚栄の市」は、途中で放り出した。そういうのはいいが、「三銃士」は買ってあるがまだ読み始めていない。ヘッセは「車輪の下」と「デミアン」だけだし、モームに至っては「人間の絆」を中途で放り出して、それ以外は読んでいない。「アラビアン・ナイト」や「マハーバーラタ」を通読するのは難しかろうが、ざっと見るくらいなら・・・「デカメロン」もまだ、「妖精の女王」は買ってある。 日近代の有名作はだいたい読んだはずだが、古典ではまだ少し残っている。まあ旧大系に入っているもの程度は済ませたかな。あとジャック・ロンドンを読んでいない。「猟人日記」(これは「猟人

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    f-nyoro 2007/01/17
  • 猫を償うに猫をもってせよ - 不良ぶりを競う知識人:『ユリイカ』の西原理恵子特集

    『ユリイカ』の西原理恵子特集の真ん中辺にある大月隆寛と西原の対談で、1993年に大月が「BSブックレビュー」で西原の『怒涛の虫』をあげたことを編集部が指摘して導入とし、大月が例のごとく「記憶にねえんだよなあ。あの番組、思いっきり偏向しやがてて相性最悪だったし」と言うや西原がすかさず「評論家の人はそうやってスカすんですよ。二番、三番は難しいを挙げて、一番に柔らかいを持ってくる。それで「僕はこんなにマニアなだって読んでるんだよ」って、自分の柔軟さをアピールする」。大月は苦笑しつつ閉口している。しばしば、書評で人は「こんな難しいも私は読めるんですよ」と言うためにを選ぶと言われるが、近年目立つのは、まさに西原の言う「こんなヤクザっぽいものも読んでるんですよ」式のあれである。しかしてこの『ユリイカ』は(というより最近の『ユリイカ』はしばしば)、知識人たちの「しもじもの事情にも通じていますよ

    猫を償うに猫をもってせよ - 不良ぶりを競う知識人:『ユリイカ』の西原理恵子特集
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    f-nyoro 2006/06/28
  • 芸術選奨はおかしい - jun-jun1965の日記

    いま盗作画家の受賞取り消しで話題の芸術選奨だが、誰もが、美術に詳しい人が選考しているのになぜこんな明々白々たる盗作を知らなかったのだろうと疑問に思っているだろう。私は、この賞は前々から変な賞だと思っていた。第一に、今回は珍しく美術部門の選考審査員三人の名が明らかになったが、選考審査員の名が分からない。前に文化庁のホームページで探したが、どこにも出ていない。だいたい賞といえば、新潮社の賞なら新潮社の雑誌に、といった具合に、選考委員名を明らかにするものだ。文部科学省−文化庁でも『文化庁月報』というのがあるが、ふしぎなことに、文化功労者を選ぶ「文化審議会」の委員名はきっちり出ているのに、芸術選奨選考委員については、ない。 第二に、1980年頃からのことだが、もう50を超えているような人に「新人賞」を出している。それだけなら、やはり新人賞というたてまえの直木賞でもあることだ。だが、80年の清水邦夫

    芸術選奨はおかしい - jun-jun1965の日記
  • 猫猫先生の想定問答 - jun-jun1965の日記

    ネットバカ(以下NB):これに答えていないでしょう。これはスルーですか? 先生:「スルー」というのは何語ですか? もしかしてthrew,投げるという意味でしょうか。過去形ですが。 NB: 違う、throughだ、知らないのか。 先生:それは前置詞でしょう。前置詞を動詞扱いしてはいけません。 NB:ネットじゃあこれで「無視する」って意味なんだよ。 先生:それはどこの学問の術語でしょう。どの辞書に載っていますか。 NB:だからネットの用語だって。 先生:知りません。どこの学会で採用されたのですか。 NB:学会でなんか採用されてねえよ。常識だよ。 先生:知りません。あっ、俗語ですか。俗語はやめてください。昔「朝まで生テレビ」に出演なさった右翼の方が「ネグる」などという醜い言葉を使ったことがあって、右翼の方が日語を蔑ろにして困ったものだと思いました。 NB:じゃあその右翼に直

    猫猫先生の想定問答 - jun-jun1965の日記
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