文楽、である。人形浄瑠璃ともいう。300年もの歴史を誇る日本の伝統芸能であり、世界文化遺産にも登録されている。しかし、はたしてどれくらいの人が鑑賞したことがあるのだろう。えらそうなことはいえない、私だって4~5年前から見始めたところである。 しかし最近はかなりはまっていて、義太夫教室に通い出したりしている。その関係で、この4月には、大阪にある落語の定席・天満天神繁昌亭であった『文楽応援の落語会』にかり出されたりした。さすがに義太夫を語るわけではなく、文楽ファンの怪しいおっさんとして、鼎談に登場しただけではあるが。 その時に、文楽を楽しむにはどうしたらいいか、という質問をうけた。とっさに「慣れでしょうね」と答えた。文楽というのは、鑑賞するのに、素養、というほどのものではないが、慣れが必要なのである。 ストーリーが複雑かといわれると、それほどでもない。まぁ、文楽と同じく大阪で生まれた吉本新喜劇