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ブックマーク / hb.matsumoto-r.jp (15)

  • コロナ禍で自分の能動的行動が失われて気付いたこと - 人間とウェブの未来

    今週は夏休みなのですが、久々にコロナ禍の1年半を通して自分が色々考えたことをつらつらと書いてみようと思います。 コロナ禍になって最初の半年ぐらい、2020年の夏頃まではある程度これまで通り自分の研究を続けたり、毎日研究のコードを書いたりできていました。もちろん、自分は研究者であるので、ある程度裁量がある一方で、自ら能動的に新しい研究を続けることが仕事でもあるからです。その辺りはもう一つのブログを日誌にしているので今見てもよくわかります。 ところがその辺りから、どうもこれまで当たり前にやり続けてきたことに対して手が動かなくなってきました。これまで、研究をしたりコードを書くことは楽しくて、何のためにと考える前に、国際会議が次々ときたり、国内のアカデミアの活動が波のように押し寄せるので、それに乗り続けられるように自然と行動し続けていました。しかし、コロナ禍でその波がそもそも来なくなってしまいまし

    コロナ禍で自分の能動的行動が失われて気付いたこと - 人間とウェブの未来
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    fm315 2021/08/18
  • プロセスのオーナ情報をTCPオプションヘッダに書き込むに至った背景とアプローチの補足 - 人間とウェブの未来

    hb.matsumoto-r.jp 上記のリンクの昨日書いた記事のスコープや前提、及び、ユースケースがわかりにくかったので、以下にそれらをもう少し詳細に書こうと思います。コメントやアドバイスをすでに頂いた方はありがとうございます。 まず、この手法にいたった課題について説明してきます。 これまでWebホスティングサービス(レンタルサーバ)のように、WordPressのようなWebアプリケーションを配置するための領域(一般ユーザで利用するテナント)を貸し出すようなプラットフォームサービスにおいて、低価格化を実現するために単一のサーバにどれだけ高集積にテナントを収容するかという検討がなされてきました。 そんな中、テナント単位でプロセスを用意したり、IPアドレスをはじめとした個別リソースの紐付けを極力行わずに、共有のデータベースミドルウェアを使い、できるだけリソースを共有するような方式、例えばAp

    プロセスのオーナ情報をTCPオプションヘッダに書き込むに至った背景とアプローチの補足 - 人間とウェブの未来
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    fm315 2020/07/26
  • 現場の技術を知らずに研究するコンプレックスについて - 人間とウェブの未来

    僕は大学時代に研究を続けたかったのだけど、当時アルバイトとして働いていたレンタルサーバー会社の中の取り組みがとても高度に思えて、こういう状況を知らずに研究を続けるのは怖いと思って、大学院に行かずに就職した。そして、3年後になんとか大学院に再び入り直すことができたし、博士課程での研究では随分と会社で学んだ運用技術をネタにした研究をすることができた。 これまで、僕は運用技術をネタに研究をやってきたのだが、研究に専念すればするほど、その経過時間だけ新たな運用技術の時代背景や細部も変化していき、それを個人としてうまくキャッチアップして研究につなげていくことが非常に困難であることに数年前から気づき始めた。でも、自分自身はそれを素直に受け入れることができず、どうにか自分の現場の経験があることを武器に研究をすることにこだわっていた。しかし、それも誤魔化しきれない程に、少しずつ少しずつ限界が来ていたし、自

    現場の技術を知らずに研究するコンプレックスについて - 人間とウェブの未来
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    fm315 2019/03/27
  • ユビキタスデータセンターOSの文脈におけるコンテナ実行環境の分類 - 人間とウェブの未来

    前回のエントリでは,分散型データセンターOSの背景と概要について述べた. hb.matsumoto-r.jp エントリでは,さくらインターネット研究所としてのフォーカス領域に基づいて、分散型データセンターOSからさらに踏み込んだ、ユビキタスデータセンター(命名 id:y_uuki )としての目的と解釈を紹介し,その文脈で,各社研究開発しているコンテナ実行環境,すなわち,コンテナランタイムにおけるOCIランタイム(Low-Level runtime)がどのように分類できるかを具体的に整理する. ユビキタスデータセンターOSとは ユビキタスデータセンターOSの役割 コンテナ実行環境とは コンテナ実行環境の分類 プロセス型 サンドボックス型 ユニカーネル型 microVM型 VM型 リアクティブ性の高いコンテナ実行環境の必要性 まとめ 大規模なデータセンターを建設し,ハードウェアリソースを集約

    ユビキタスデータセンターOSの文脈におけるコンテナ実行環境の分類 - 人間とウェブの未来
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    fm315 2019/03/26
  • 分散型データセンターOSとリアクティブ性を持つコンテナ実行基盤技術のこれから - 人間とウェブの未来

    エントリはさくらインターネットアドベントカレンダー2018の12月25日の記事です。メリークリスマス!!!!! 12月24日は、echizenya yotaさんの「さくらインターネット株式会社の田中邦裕社長からクリスマスプレゼントをもらう方法」でした。 ということで、今日は @matsumotory が 「分散型データセンターOSとリアクティブ性を持つコンテナ実行基盤技術のこれから」について書いてみようと思います。 現状のgVisorやFirecrackerをはじめとするコンテナ実行基盤技術の公開に伴って、個人としてはこれからますます分散型データセンターOSのような基盤と、その上で実行されるリアクティブ性を持つコンテナ実行環境が重要になってくる時代がはじまるように思っています。 今日は、そのあたりについての自分の考えと、その流れを見据えて現在開発しているミドルウェアを2つ紹介したいと思い

    分散型データセンターOSとリアクティブ性を持つコンテナ実行基盤技術のこれから - 人間とウェブの未来
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    fm315 2018/12/30
  • GMOペパボ株式会社を退職しました - 人間とウェブの未来

    日、2018年9月28日が最終出社日でした。正式には10月末をもって、チーフエンジニアとして務めたGMOペパボ株式会社、また、主席研究員として務めたペパボ研究所を退職します。 現職には2015年4月に入社後、実際には入社前から関わりがあったため、それも含めると約4年間、当に様々な取り組みを行ってきました。チーフエンジニア兼主席研究員として取り組んできた仕事の中で、社外にアウトプットして伝えてきたこと以外の、より社内業務的な内容はなかなか言語化する機会がなかったので、それらを振り返りつつ、転職に至った経緯をお話ししてみます。 2015年入社当時のペパボ福岡の雰囲気は今でもよく覚えており、良くも悪くも様々なところで血気盛んなメンバーによる争いの絶えない雰囲気がありました。 レンタルサーバ、所謂ホスティングサービスという歴史あるサービスを運営していることもあり「Webサービスに関する知見やア

    GMOペパボ株式会社を退職しました - 人間とウェブの未来
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    fm315 2018/09/29
  • プログラミングにおける不安と学びのプロセス - 人間とウェブの未来

    僕の場合、実現したいことをコードで書けない時には、ひたすら似たコードを読んで理解して写して…を繰り返す。そのうちに手元に大量の自分のサンプルが溜まっていく。その繰り返しがパターンの細分化を促し、書けるコードの幅を広げていく。書けるコードを気持ちよく書き続けてるだけでは新しいコードは書けないからだ....と、向き合えるようになるには時間がかかった。 書き慣れたコードの延長で書いていると、自分でコードを書けている実感があって、リファレンスなど何も見ずに自分の力でプログラミングできている感があるのだが、ある時これはただ「慣れ」の感覚を高めているように思えた。素早く書けること自体は、それはそれで一種のスキルで素晴らしいのだけど、実現したいことをコードで書けるようになる、という観点で振り返ったときに、どうしても成長を感じなかったのだ。それ以来、まずいと思い、実現したいことを思い描き、それを実現するた

    プログラミングにおける不安と学びのプロセス - 人間とウェブの未来
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    fm315 2018/08/20
  • 2018年の抱負 - Webホスティングサービスの技術を体系化したこととその意図について - 人間とウェブの未来

    2018年の電子情報通信学会論文誌BのVolume J101-B No.1(発行日:2018/01/01)「ネットワーク社会に向けたインターネットアーキテクチャ論文特集」に、我々が執筆した「Webサーバの高集積マルチテナントアーキテクチャと運用技術」という招待論文が掲載されました。オープンアクセスで誰でもダウンロードして読むことができますので是非ご覧下さい。 2018年のIEICE論文集の第1号に我々が執筆した「Webサーバの高集積マルチテナントアーキテクチャと運用技術」という招待論文が掲載されました。オープンアクセスですので是非ご覧下さい。 / “IEICE SEARCH SYST…” https://t.co/LbYkHPDQg4— 松 亮介 / まつもとりー (@matsumotory) 2018年1月1日 また、論文誌の最初に吉田先生による「ネットワーク社会に向けたインターネット

    2018年の抱負 - Webホスティングサービスの技術を体系化したこととその意図について - 人間とウェブの未来
  • 自分だけの行動原理を作り上げていく - 人間とウェブの未来

    ちくうぇいと君 @chikuwa_IT とインターンで出会ってから、その後彼が中心になって色々と調整頂き、公立はこだて未来大学のITアーキテクチャ特論という授業で講義をする機会を頂きました。担当の松原先生はとても学生思いで優しい素晴らしい先生で、沢山お話させて頂きとても楽しい時間を過ごせました。ありがとうございます。ちくうぇいと君に至っては、学部2年生ながら圧倒的実行力によって、学問と両立しながらも軽々と多くの調整ごとを行なっていく姿は感嘆するばかりでした。ありがとうございました。 講義では、自分のキャリアを俯瞰しながら、エンジニア兼研究者としてどういう生き方をしてきたか、それがどういう研究につながっているか、そして、これからどういう道へ進んでいくのか、という点について自分の考えをお話ししました。その講義の中で気をつけたのは、とにかくこの経験や考えはひとつの例に過ぎず、真似する必要も、そ

    自分だけの行動原理を作り上げていく - 人間とウェブの未来
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    fm315 2017/11/23
  • エンジニアリングや研究開発について思うこと - 人間とウェブの未来

    エンジニアリングや研究開発について思うことをこれまで色々とツイートしたりしてきたが、それを改めて短編エッセイ集のようにまとめて整理し、自分の行動原理や思考を言語化して振り返っていた。以下目次。 基礎を学び古典を知る サーベイと評価の重要性 論文という学習と貢献を両立する手法 企業でのスペシャリストに求められるさらなるスキル 技術への深入りの効能 インフラエンジニアのキャリア再び 技術という真にフェアな領域 エンジニアへの動機付けと教育 知識をコードで表現する専門職としてのエンジニア 技術に対する思考 技術力の醸成による先行報酬 エンジニアアウトプットと個人の実績 アカデミアか企業か家族か 楽しいことと貢献とその評価を重ねる 技術と自由 技術が目的 基礎を学び古典を知る 技術力を高めたい、成長したいという前提において、基礎を学ばずに発想で勝負などと、勉強もせずに過去の天才達とに渡り合うほど

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    fm315 2017/09/18
  • ngx_mrubyで最初のHTTPSアクセス時に自動で証明書を設定可能にするFastCertificateの提案とPoC - 人間とウェブの未来

    Let’s EncryptやACMEプロトコルによるDV証明書取得の自動化に伴い、証明書の取得と設定が簡単になってきました。 一方で、ACMEをツール化したものが増えるに従って、ACMEってそもそもどういう動きになっているのか、とか、自分たちの用途でどういう使い方がありえるのかとかが余計にわかりにくくなってきており、どこまで自動化できるかもよくわからない場合が多いのではないでしょうか。 そこで、 ドメインとAレコードの紐付けさえしていれば、最初のアクセス時に自動で証明書をとってきて、HTTPS通信にできないか というような、いわゆる FastCertificate 的な動きを実現したいと考え、ACMEの通信の中で各種処理を別のスクリプトでhookできるdehydratedとngx_mrubyを応用して実現可否も含めてPoCを実装してみました。 ※ FastContainerという考え方につ

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    fm315 2017/03/24
  • FastContainerアーキテクチャ構想 - 人間とウェブの未来

    追記:この記事へのコメントとして、この記事以上に内容の趣旨を端的かつ完璧に表しているコメントがありましたので、まずはそれを紹介しつつ、引き続き呼んで頂けると幸いです。 FaaS的だけど「アプリ側の構成も基盤側に合わせて変えるべき」路線なFaaSに対し「アプリは従来のままでもちゃんと動くよう基盤側が頑張るべき」という基盤側の矜持を感じる by takahashim FastContainerアーキテクチャ構想 - 人間とウェブの未来 FaaS的だけど「アプリ側の構成も基盤側に合わせて変えるべき」路線なFaaSに対し「アプリは従来のままでもちゃんと動くよう基盤側が頑張るべき」という基盤側の矜持を感じる2016/11/13 18:25 b.hatena.ne.jp 素晴らしいまとめの一言です。それがまさに構想に至った意図でございます。僕もこんな趣旨をかけるようになりたいです。上記の的確なコメン

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    fm315 2016/11/12
  • Pmilter: Programmable Mail Filter Serverを作った - 人間とウェブの未来

    Pmilterというサーバソフトウェアを作りました。 github.com PmilterはProgrammable Mail Filterの略で、SMTPサーバ(送信や受信)とmilterプロトコルで通信し、SMTPサーバの送受信の振る舞いをRubyでコントロールできるサーバソフトウェアです。 これまでにも、milter managerやRubyのgemを使ってmilterサーバを作るといった素晴らしいソフトウェアがありました。ですが、今回僕がフルスクラッチで作りたかった理由としては、 とにかくインストールや設定がシンプルで運用しやすいサーバソフトウェアにしたい ミドルウェアとして振る舞いを設定する感覚でRubyで制御する事に専念したい 依存ライブラリを減らしワンバイナリでサーバに配置できるようにしたい 設定変更に再起動することなくRubyを変更するだけで振る舞いを変えられるようにしたい

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    fm315 2016/11/03
  • PHPカンファレンス福岡2016に初参加しひとつの確信を得た #phpconfuk - 人間とウェブの未来

    先日PHPカンファレンス福岡2016に参加してきました。 一つ前の記事でここ半年の登壇についてまとめており、その中でPHPカンファレンスにも触れる程度にとどめていたのですが、PHPカンファレンス福岡の振り返り記事やツイートまとめの中で多くの方に僕の発表について言及して頂けており、僕も初参加なのでちゃんと書こうと思って、今出張先のホテルで書いております。 カンファレンスとしてのレベルの高さがすごい 僕はそれなりに登壇もしていますし、技術カンファレンスにも沢山参加しておりますが、今回初参加したPHPカンファレンス福岡はその中でもトップクラスにレベルが高かったように思います。 ここで言うカンファレンスのレベルの高さとは、 登壇者の発表内容の充実度 聴衆としての姿勢の良さ 懇親会などでのコミュニケーションのとりやすさ が挙げられます。では、上記について1つずつ思ったことを書いていきます。 登壇者の

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    fm315 2016/05/27
  • コマンド実行時のCPUやIOリソースを簡単に制御するツールrconを作った - 人間とウェブの未来

    CPUやメモリ、IOといったリソースの制限下でとあるコマンドを実行させたい場合に、cgroup上に何かgroupを作ったりしてからcgexecを実行して、実行後はそのgroupを消す、といったような一手間かかる方法がほとんどでした。 実行後のgroupも綺麗にしたい、といった所まで考えるとなかなか手間がかかっていたので、それらを全てワンラインでできるrconというワンバイナリで動くツールを作りました。 github.com 例えば、負荷サーバでの調査ツールを流す際に、CPUとかIOとかを制限しつつドロドロ実行したい場合等に便利です。Linuxcgroup対応した環境でのみ動きます。 使い方 ほぼREADME通りなのですが、オプションは代替以下のようになっています。 --memは変なので--memoryに変更しました!! ./rcon --help Usage: rcon [options

    コマンド実行時のCPUやIOリソースを簡単に制御するツールrconを作った - 人間とウェブの未来
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    fm315 2015/12/02
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