亀岡市内の砥石の発掘現場を再現したオブジェに見入る親子連れ(京都府亀岡市宮前町) 京都府亀岡市は全国有数の天然砥石(といし)の産地で、古くから日本刀や木工芸、和食などの発展を下支えしてきた。市は昨年、砥石をはじめ特産品を紹介する展示・体験施設「森のステーションかめおか」を宮前町に開設した。伝統文化をいかにPRし、保存や継承につなげるか、今後の展開に工夫が求められる。 同施設は、地域資源をまちづくりに生かすため昨年10月にオープンした。今年4月には職人の技を伝える「匠ビレッジ」を施設内に整備し、天然砥石などの展示を始めた。 展示スペースには、東本梅町の採掘現場を再現した高さ約4メートルのオブジェを設置している。職人に見立てた人形を使い、山の中で岩石をそぎ落とす様子を紹介している。 モデルとなったのは、現在市内で唯一、砥石を採掘する同町の土橋要造さん(66)だ。140年続く家業の4代目として良