「諦めた時点で全てが終わり。挑戦し続けることで、道は必ず開かれる」ー。PDエアロスペースの緒川修治社長はこう語る。 同社は、ジェット燃焼とロケット燃焼が切替可能な独自エンジンを搭載し、高度約100キロメートルまで往復する有人宇宙飛行機「ペガサス」で、宇宙旅行や宇宙太陽光発電所の建設など、民需としての宇宙利用拡大を目指す宇宙機開発ベンチャー。現在、無人実験機による2020年の高度100キロメートル到達トライに向け、機体とエンジンの開発が佳境に入る。 パイロットの夢破れ 「理論的に達成できません」(開発担当)、「物理は変えられないが、そこにアイデアや工夫を入れたのか」(緒川社長)。愛知県碧南市にある同社R&Dセンターで白熱した議論が飛び交う。 これまでの実験室レベルの小型エンジンから、機体に搭載するレベルのエンジンへ大型化、機体もラジコン機を改造した簡易的なものから、全長10メートル、重量3ト