薬学図書館に就職して以来ずっと不思議に思っていることがありました。 それは、日本の図書館学・図書館情報学は戦前戦後に関わらずアメリカに倣って発展してきたにもかかわらず、なぜアメリカにない薬学図書館協議会が日本にはあるのだろうということです。 直接この疑問に答えられるわけではないのですが、関連してアメリカに薬学図書館協議会がない理由を見つけました。 伊藤四十二. 協議会十年の回顧. 薬学図書館, 1965, 10(4), p.82-84. 前回にも述べたように、村上清造に図書館学について教えを受けた伊藤四十二(東京大学薬学部教授/1964年より東京大学附属図書館長)は、 "それにつけても薬学に前記の医科大学図書館協議会のような横の連絡組織の無いことが誠に残念で、その結成を切望していた。"*1 ことから、全国の薬学大学の図書館にその結成を促し、1956年に日本薬学図書館協議会を興しました。医科