これは私の父親の場合ですが、1990年代前半、当時は課長職にあった父の給与は年間で900万円台でした。その後にバブル崩壊だの色々とあって、まずは給与の高い中高年を対象としたリストラの嵐が吹き荒れたことは歴史修正主義者でもなければ記憶しておられるかと思います。幸いにして父はリストラの対象とはならず、給与の一律5%カットなんてこともあったながら(経済誌には正社員の給料は下げられないと書いてありますが、現実はそう甘くなかったようです)、なんとか定年まで勤め上げました。そして父のいた会社でも採用抑制が続き、年下の社員(=部下)が増えていく時代ではなくなった中でも父はそれなりに昇進を重ね、一般的な職位で言うなら事業部長相当のポジションで定年を迎えたわけです。その時の給料はと言えば、年間で900万円台でした。 戦後最長の景気回復局面というものは確かに存在して、それは世界経済の成長ペースに比べると随分と