■ 「バッキンガムシャーで最も良く手入れされた村(Best Kept Village)」に幾度となく選ばれているテムズ河沿いの街、マーロー。釣り人たちのバイブルとして名高い『コンプリート・アングラー』や、ホラー小説『フランケンシュタイン』が生まれた地であり、また近年では美食の街としても人気が高い。今回は麗しきマーローを征く。 ●征くシリーズ●取材・執筆・写真/本誌編集部 澄み渡る青空と、深々とした緑が描き出すコントラスト。それを背景に、街のシンボル「マーロー橋」の傍らには、背の高い尖塔が目を引くオール・セインツ教会、格調高きホテル「コンプリート・アングラー」がたたずむ。テムズ河では水鳥たちが優雅に戯れ、爽やかな風が駆け抜ける度にキラキラと水面が光る。バッキンガムシャーの南西に位置し、ヒースロー空港から西へ約15マイル。マーロー(Marlow)とは、古英語の「湖が干上がった後にできた地」が語