かつて“鉄の町”として栄えた釜石市。ここもまたマグニチュード9.0という世界最大級の巨大地震によって凄惨な被害がもたらされた場所のひとつである。市内嬉石町、松原町、平田町の一部、そして魚市場のある浜町から駅にかけては大津波に蹂躙され、建物は崩れ落ち、車が転がる壊滅的な状況だ。メインストリートはいまだ土埃が舞い、歩道はがれきの山。電柱は薙ぎ倒され、民家や店舗は斜めに傾き今にも倒壊しそうな状態。町そのものが破壊されていた。 釜石市は筆者の故郷でもある。昔から慣れ親しんだ風景が変貌、もしくは消滅したのを目の当たりにし、言葉を失った。テレビで観ていたのとは比べ物にならないほどの惨状だった。 それでも人々は前を向く。釜石シーウェイブスで主務を務める仲上太一さんもそのひとりだ。「今はラグビーのことはまったく考えられない。自分たちは釜石ありきのチームなので、まずは釜石の復興が最優先。生活スタイルを少しで
![岩手スポーツマガジンStandard(スタンダード)岩手をひとつにするのは、スポーツだ〜After 3.11『釜石シーウェイブス』〜](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/003d63b996d14969e7387a6c6e22237a2589e110/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fiwatestandard.jp%2Fbdflashinfo%2Fthumbnail.png)