自分はとても傷つきやすい人間だと思う。人にいろいろ気にしすぎだと言われる。こんな弱い自分はもうイヤだ。どうにかできないだろうか――などとお考えの方、ちょっと待ってください。「傷つきやすさ」イコール「弱さ」ではありません。 思考を選択すれば、弱さだと感じていた「傷つきやすさ」も「力」に変えられるはず。専門家の意見をふまえて説明します。 「傷つきやすさ」とは 順天堂大学スポーツ健康科学研究科 特任助教の山口慎史氏によると、「傷つきやすさ」は学術的に「ヴァルネラビリティ(vulnerability):脆弱性」と表現されるそうです。その定義は次のとおり。 「自己に対するダメージの受けやすさであったり,脆さや傷つく可能性のある状態」 (引用元:山口慎史・川田裕次郎・中村美幸・広沢正孝・柴田展人(2018),「大学生アスリートにおけるヴァルネラビリティが精神的健康に与える影響」, 日本健康心理学会大会