民主党が圧勝した総選挙から一夜明けた31日、これまで自民を応援していた首長らがさっそく民主に接近したり、選挙中の言動の釈明に追われたりした。ほぼ半世紀にわたって政権を担ってきた自民党が野党に転落、民主党が与党になるのは初めての事態だけに、首長らもしばらくは右往左往しそうだ。 「当選おめでとうございます。選挙中は、失礼なこともあったかも知れないが、理解してほしい。これからはノーサイドの精神でお願いします」。福岡県大牟田市の古賀道雄市長は31日朝、比例九州ブロックで復活当選した民主の野田国義氏の事務所を単身訪れ、あいさつした。野田氏は「わかりました」と応じた。 野田氏の相手は、福岡7区で当選した自民党の古賀誠氏。運輸相、党幹事長などの要職を歴任した実力者だ。 古賀市長は総選挙では古賀誠氏を支援。公示日の18日の出陣式で、八女市長だった野田氏を「市長時代の実績もない」などと厳しく批判した。