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ブックマーク / realsound.jp (21)

  • 軍事評論家 小泉悠が観た『GCHQ:英国サイバー諜報局』 日本が直面するシナリオに近い?

    サイバー戦争の脅威をリアルに描く海外ドラマ『GCHQ:英国サイバー諜報局』(全6話)が、現在Amazon Prime Video チャンネルの「スターチャンネルEX」にて配信中、BS10 スターチャンネルにて8月15日より放送される。(8月5日14時より字幕版第1話無料放送) GCHQ(政府通信部)とは、イギリスの諜報、サイバー、セキュリティ機関。作では、総選挙を控えた2024年のイギリスを舞台に、ロシアによるサイバー攻撃を受け混乱に陥ったGCHQのサイバー諜報員チームとロシアハッカーたちとの攻防が描かれる。 徹底的なリサーチによって描かれたサイバー戦争の描写は、どこまでリアルなのか。日作におけるイギリスのような立場になる可能性はあるのか。ロシアの安全保障政策・軍事政策の専門家である小泉悠氏に話を聞いた。(編集部) “認知領域戦”を描いた画期的なドラマ 小泉悠 ――まずは、

    軍事評論家 小泉悠が観た『GCHQ:英国サイバー諜報局』 日本が直面するシナリオに近い?
  • CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、「都内の路上にて曲を作る」動画が話題に バンド結成から無二の音楽性まですべてを語る

    CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、「都内の路上にて曲を作る」動画が話題に バンド結成から無二の音楽性まですべてを語る とても素敵な若き3人組を紹介したい。彼らの名は、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN。読み方は、「チョコパコチョコキンキン」。「覚えづらそうな名前だ」と思われるかもしれないが、何回か口に出してみれば思いのほか覚えやすいので、ぜひ、口に出して、この名を呼んでみてほしい。 小学生時代からの幼馴染がコロナ禍で再び集まり、夜な夜な遊び始めたことが始まりであるという彼らの音楽や映像には、とても切なくて幸福な空気感が濃密に漂っている。遠い異国に思いを馳せることと、自分の記憶を掘り起こしながら何かを思い出そうとすることが、「今」という刹那の中で重なっている。そのリズムやメロディは甘く快楽的といえるが、そこには、コロナによって様々な楽しみが奪

    CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、「都内の路上にて曲を作る」動画が話題に バンド結成から無二の音楽性まですべてを語る
  • 「やりがい搾取」から「やりがい再分配」へ? 『DEATH STRANDING』が示す、郵政再公営化とポストクリティーク的批評の可能性

    「やりがい搾取」から「やりがい再分配」へ? 『DEATH STRANDING』が示す、郵政再公営化とポストクリティーク的批評の可能性 郵政再公営化構想としての『デススト』、国道建設にみるポストクリティーク的批評 宮崎駿監督による1989年のアニメ映画『魔女の宅急便』は、ヤマト運輸に商標使用料を払って制作された「郵政民営化の物語」であった。アメリカ文学研究者の三浦玲一は、『村上春樹とポストモダン・ジャパン──グローバル化の文化と文学』の中でそのように述べた。 『魔女の宅急便』のヒロインであるキキが宅急便の仕事を始めるのは、自立のための現金収入が必要だからであり、さらに、優れた配達人になることがキキの自己実現として描かれるという意味において、この場合の配達は公的なものではありえず、私的な創意工夫によって行われなくてはならない。そして、彼女の配達はやりたいことをやっているのだから、過酷でも低賃金

    「やりがい搾取」から「やりがい再分配」へ? 『DEATH STRANDING』が示す、郵政再公営化とポストクリティーク的批評の可能性
  • 宮台真司の『愛しのアイリーン』評:「愛」ではなく「愛のようなもの」こそが「本当の愛」であるという逆説に傷つく体験

    自然界の「駆り立て」の連鎖 『愛しのアイリーン』を見て、僕は、幼少時に見たドキュメンタリー番組の衝撃を思い出しました。番組は物連鎖を描いたものでした。ガゼルの母親が我が子を愛おしむ様子が描かれますが、直後にガゼルの子がライオンべられてしまいます。何と可愛相なのだろうと僕は思いました。 でも、そう思った矢先に、ライオンがお腹を空かせた子ライオンの母親だったことが描かれるのです。まさにそれが物連鎖というものだ、という話なのですが、子供心にはこれは衝撃でした。ガゼルの子が哀れだというのは一つの視座ですが、別の視座に立てばライオンの子こそ哀れなのです。 自然全体すなわち存在界全体の摂理を見よ、と番組は教えていたわけです。全体から見れば、何かを可愛相だと思うのは「人間的な」つまり身勝手な感傷に過ぎません。ガゼルはライオンに駆り立てられますが、ライオンもお腹を空かせた子ライオンに駆り立てられま

    宮台真司の『愛しのアイリーン』評:「愛」ではなく「愛のようなもの」こそが「本当の愛」であるという逆説に傷つく体験
  • 『鋼鉄の雨』は韓国版『シン・ゴジラ』か? 韓国映画に通底する“未完の近代”としての自画像

    平昌冬季オリンピックを機に盛り上がる南北融和ムードのなか、平壌で行われた韓国芸能人らによる公演を観覧し、人気のK-POPアイドルと面会するなど、最近露出の多い北朝鮮の「三代目」、金正恩・朝鮮労働党委員長。4月27日には、三代目としては初となる南北首脳会談が予定されている。 北朝鮮では歴代、最高指導者のことを公式な隠語で「一号」と呼んできた。たとえば労働新聞の一面を飾るその写真は「一号写真」と呼ばれる。絶妙なアングルで顔は映らないものの、明らかに実在の一号をモデルにしたに違いないその姿が登場し、「一号」、「一号」と連呼される韓国映画が登場した。2017年に韓国で公開された『鋼鉄の雨』(ヤン・ウソク監督)だ。 クーデターによってひん死の重傷を負った「一号」とともに南へと脱出した北のエリート工作員(チョン・ウソン)が、核戦争の危機を回避すべく南の大統領府外交安保首席(クァク・ドウォン)と協力する

    『鋼鉄の雨』は韓国版『シン・ゴジラ』か? 韓国映画に通底する“未完の近代”としての自画像
  • VRは現代の魔術だーーゴッドスコーピオンが見通す、人間の能力が拡張した近未来

    VR/MRの領域を中心に、アート、ビジネスの両面で次々と革新的なアイデアを形にしている、気鋭のメディアアーティスト・ゴッドスコーピオン。「現代魔術」を標榜し、「個々人の世界の認知のあり方を変えたい」と語る彼の目に、未来はどう映っているのか。これまでの足跡から、魔術やオカルティズムの捉え方、現在の仕事内容まで、じっくり話を聞いた。(編集部) テクノロジーが人に与える、魔術的な能力 ――現在の活動に至るまでの経緯を教えてください。 ゴッドスコーピオン(以下、ゴスピ):もともと精神科医になろうと考えていたんですよ。ノームチョムスキーみたいな言語学系の分野と、精神的な分野に興味があったので、合わせてやるなら精神医学だと思い、そのあたりの領域をおさえておけば、幅広い解像度で世界が見れるんじゃないかと。 ――現在テクノロジー、メディアアートの世界に進んだ理由とは? STRICKER ゴスピ:東京に出て

    VRは現代の魔術だーーゴッドスコーピオンが見通す、人間の能力が拡張した近未来
  • 黒沢清監督×夏帆『予兆 散歩する侵略者 劇場版』対談 「最終的には女性が引っ張っていく」

    映画『散歩する侵略者』のアナザーストーリーを新たな設定・キャストで連続ドラマ化し、9月にWOWOWプライムにて放送されたスピンオフドラマ『予兆 散歩する侵略者』が、『予兆 散歩する侵略者 劇場版』として、11月11日より公開された。作では、主人公・山際悦子が、臨床工学士の夫・辰雄に紹介された新任の外科医で、「地球を侵略しに来た」という真壁司郎に翻弄されていく模様が描かれる。 リアルサウンド映画部では、作の劇場公開を記念して黒沢監督と夏帆にインタビューを行った。連続ドラマから劇場版で公開するにあたって意識したポイントを中心に、撮影時の様子も振り返ってもらった。【※インタビュー最後に夏帆のチェキプレゼントあり】 「黒沢さんの現場は、空気が澄んでいる感覚でした」 ーー映画のスピンオフドラマとして制作された作品が、また劇場版として映画に帰ってくるという珍しい展開になりました。 黒沢清(以下、黒

    黒沢清監督×夏帆『予兆 散歩する侵略者 劇場版』対談 「最終的には女性が引っ張っていく」
  • 振付師・ダンサーTAKAHIROが語る、欅坂46の表現が進化し続ける理由「言うならば、振付は器」

    J-POPシーンの最前線で活躍する振付師にスポットを当て、そのルーツや振付の矜持をインタビューで紐解いていく連載「振付から紐解くJ-POPの現在地」。第2回では欅坂46の多くの曲を手がけるダンスアーティスト・TAKAHIROを取材し、前編【欅坂46など手掛ける振付師・ダンサーTAKAHIRO、異端のキャリアとダンス論を語る】では、彼の特異なキャリアや、輝かしい功績の裏側で起こっていたことを、たっぷりと語ってもらった。後編では、欅坂46の振付がよりトリッキーに進化している理由や、他アーティストを含め、彼が手掛ける振付に共通するもの、ダンス活動をする人たちへのエールなどについて訊いた。(編集部) ■連載「振付から紐解くJ-POPの現在地」インデックス 第1回:s**tkingz 「欅坂46の強い歌詞ならこうなるのは当たり前」 ――ここからは欅坂46の振付について伺います。欅坂に関わることになっ

    振付師・ダンサーTAKAHIROが語る、欅坂46の表現が進化し続ける理由「言うならば、振付は器」
  • ローランド創立者 梯郁太郎が音楽シーンに与えた影響ーー元社員が功績と人物像を語る

    の大手電子楽器メーカー「ローランド」の創業者であり、2013年に設立した楽器・映像機器メーカー「ATV」の代表取締役会長を務めていた梯郁太郎氏が4月1日、心不全のため87歳で亡くなった。 1972年にローランドを設立した梯氏は、“打ち込み”の概念を生み出したマイクロコンポーザー「MC-8」や、歴史に名を刻んだリズムマシン「TR-808」、アナログシンセサイザー「JUPITER-8」をはじめとする画期的な電子楽器を開発。メーカー同士の垣根を無くした共通規格「MIDI」の制定に貢献したことが評価されグラミー賞を受賞するなど、電子音楽の世界普及に多大な功績を残した。1994年~98年にかけてローランド株式会社に勤めていた経歴を持つ音楽テクニカルライター・布施雄一郎氏は、梯氏の業績について次のように語る。 「エポックメイキングな電子楽器の開発、MIDI規格の制定、DTMの提唱など、梯さんが生み

    ローランド創立者 梯郁太郎が音楽シーンに与えた影響ーー元社員が功績と人物像を語る
  • 映画プロデューサー・奥山和由が語る深作欣二、北野武、そして日本映画の現在

    数々の映画作品の制作に携わってきた、日を代表するレジェンダリー・プロデューサーのひとりである奥山和由。リアルサウンド映画部では、沖縄国際映画祭取材の目玉として、エグゼクティブ・ディレクターを務め、自身の監督作『クロス』が上映される奥山氏に沖縄でインタビューを行った。映画祭について、また現在の日映画界について思うこと、さらに自身の監督作や北野武作品制作時の思い出などを通し、映画制作の神髄についてたっぷりと語ってもらった。(小野寺系) 実写では強烈な作品が生まれにくくなっている ーー近年、アニメを中心に日映画市場が拡大していますが、こうした状況を奥山さん自身はどう捉えていますか? 奥山:『君の名は。』一発で200億じゃないですか。じゃあ『君の名は。』を抜いたらいくらなのか? そういう分析をして、初めて映画界って見えてくる。ジブリが出たときからそうだけど、「今年は最高だ」っていう実績を

    映画プロデューサー・奥山和由が語る深作欣二、北野武、そして日本映画の現在
  • テイ・トウワが語る、トレンドを超えた音楽の作り方「アンテナが錆びてても必要な電波は入ってくる」

    テイ・トウワが通算8枚目となる新作アルバム『CUTE』を7月29日にリリース、先行配信を7月1日よりスタートする。細野晴臣、高橋幸宏、砂原良徳、LEO今井、UAなど多彩なミュージシャンを迎えて制作された同作は、まさに“CUTE”と形容したくなる繊細かつ魅惑的なダンスミュージックが展開されている。今回は、音楽評論家の小野島大氏がテイ・トウワ人を直撃。アルバムの制作背景や軽井沢での生活、自身のDJスタイルやリスナーとしての感覚に起きた変化などを語ってもらった。(編集部) 「今までと同じスキームでいいのか疑問を持った」 ――今回、マスタリング・エンジニアが新しい人なんですね。 テイ:そうです。『LUCKY』(2013年)とその前の『SUNNY』(2011年)『BIG FUN』(2009年)は、ニューヨークのステアリング・サウンドのグレッグ・カルビとやってました。もともとはジョン・レノンやトーキ

    テイ・トウワが語る、トレンドを超えた音楽の作り方「アンテナが錆びてても必要な電波は入ってくる」
  • 東海岸には禁欲的な“ストレートエッジ”のパンクスも 現役パンクロッカーが米国各地のシーンを紹介

    ハードコア・パンクバンド、FORWARDのボーカリストを務めるISHIYA氏が、自身の海外ツアー体験をもとに、その音楽シーンの違いや海外ならではの風習をレポートする連載。第1回【一般家庭のリビングでライブも……現役パンクロッカーが米国ツアー最新事情を報告】では、アメリカと日のパンクシーンの基的な違いを紹介した。第2回は、アメリカのパンクシーンの音楽性などについて紹介する。(編集部) パンクと言えばSex Pistols、THE CLASH、The Damnedに代表されるようなパンクロックから、DISCHARGE、G.B.H.、THE EXPLOITED、Chaos U.K.、DISORDERに代表されるようなハードコア・パンクまで多種多様だが、上記のバンドはあくまでもイギリスのムーブメントである。 アメリカのパンクと言うと、イギー・ポップのThe Stooges、パティ・スミス、R

    東海岸には禁欲的な“ストレートエッジ”のパンクスも 現役パンクロッカーが米国各地のシーンを紹介
  • 一般家庭のリビングでライブも……現役パンクロッカーが米国ツアー最新事情を報告

    の機材車と違いかなり大きい。それでもツアーメンバー総勢9人の荷物と楽器、アンプ、ドラムセット、マーチャンダイスを積むといっぱいになる。 筆者がボーカリストを務めるバンド・FORWARDが『BURNING SPIRITS NOTH AMERICAN TOUR2014』と題したツアーを、2014年10月29日から11月24日にかけて行った。アメリカ・オレゴン州ポートランドから西海岸を下り、サンフランシスコ、ロスアンゼルスからテキサス、ニューオリンズからワシントンD.C。そこからニューヨークまでの東海岸、ボストン、カナダのモントリオール、トロントなどを約3週間かけて回り、19カ所20回のライブをしてきた。 日にもアメリカにもPUNKシーンというものがある。色々なバンドがいて音楽性も多種多様だ。メジャーからリリースをしていて超が付く程有名なバンドもいれば、地元でしかライブをやった事のない無名

    一般家庭のリビングでライブも……現役パンクロッカーが米国ツアー最新事情を報告
  • 菜食主義、シェアハウス、パーティ……現役パンクロッカーが見た、アメリカ・パンクスの生活

    ハードコア・パンクバンド、FORWARDのボーカリストを務めるISHIYA氏が、自身の海外ツアー体験をもとに、その音楽シーンの違いや海外ならではの風習をレポートする連載。第1回【一般家庭のリビングでライブも……現役パンクロッカーが米国ツアー最新事情を報告】では、アメリカと日のパンクシーンの基的な違いを、第2回【東海岸には禁欲的な“ストレートエッジ”のパンクスも 現役パンクロッカーが米国各地のシーンを紹介】では、アメリカのパンクシーンの音楽性などについて紹介してきた。第3回では、アメリカのパンクスのリアルな生活に迫る。(編集部) アメリカ体験談3回目の連載となる今回は、アメリカのパンクシーンの生活状況について書いてみたいと思う。日でもアメリカでもパンクスというのは基的に金が無い。そんな中で筆者が体験した、アメリカのパンクス達の日常を紹介していこう。 パンクス達の多くはベジタリアン

    菜食主義、シェアハウス、パーティ……現役パンクロッカーが見た、アメリカ・パンクスの生活
  • 『ホットロード』主題歌の尾崎豊はアリかナシか? 不良文化と音楽の関わりを再考

    音楽ライターの磯部涼氏と編集者の中矢俊一郎氏が、音楽シーンの“今”について語らう新連載「時事オト通信」第2回の中編。前編【ヒップホップとヤンキーはどう交差してきたか? 映画『TOKYO TRIBE』と不良文化史】では、今夏に公開された映画『TOKYO TRIBE』を軸に、90年代のヒップホップ文化やチーマー文化について掘り下げた。中編では、引き続き『TOKYO TRIBE』に見られる不良文化について考察を深めるとともに、同時期に公開された『ホットロード』についても議論を展開。両映画音楽との関わりについても、話題が広がった。(編集部) 磯部「映画『TOKYO TRIBE』は、ヤンキー的なバッド・センスに満ち溢れていた」 磯部:映画『TOKYO TRIBE』で面白かったのは、下世話で過剰な、齋藤環が言うところのヤンキー的なバッド・センスに満ち溢れていたところ。原作者の井上三太は90年代のいわ

    『ホットロード』主題歌の尾崎豊はアリかナシか? 不良文化と音楽の関わりを再考
  • 細野晴臣が“音楽の謎”を語る「説明できない衝撃を受けると、やってみたいと思う」

    世界各地の土地柄と音楽について語り尽くした新著『HOSONO百景』(河出書房新社)の刊行を期に行った細野晴臣へのインタビュー後編。1940年代音楽の”再発見”など、ポピュラー音楽の豊かな鉱脈について語った前編に続き、後編では自身のキャリアを振り返りつつ、リズムに対する考え方や、音楽における"謎”について含蓄あるトークを展開してもらった。聞き手は小野島大氏。(編集部) 「僕がやってきた時代を通して、ずっと少数派でした」 ――文化の継承という点でいえば、この書にも、今の日音楽家はルーツの意識が薄らいでいるんじゃないかということを述べられてますよね(21P)。異文化を受け入れて自分のものにしていくという過程が欠如してるんじゃないか、と。 細野:まあそれも何にも知らないで言ってる意見なんで、実際はどうなんだか。昨日テレビ見てたら、リトル・リチャードに影響受けたような若いバンド…名前忘れちゃった

    細野晴臣が“音楽の謎”を語る「説明できない衝撃を受けると、やってみたいと思う」
  • “アーティスト”から“パフォーマンス”へ さやわかが「一〇年代音楽」のモード転換を語る

    ライター・物語評論家のさやわか氏が、自身三冊目の単著となる『一〇年代文化論』を、4月24日に上梓した。『一〇年代文化論』は、「次の10年のコアとなるものは、その直前にある」という見立てのもと、2007年頃のカルチャーの変化に目を向けることによって、現段階で2010年代のカルチャーの質を捉えようとする意欲的な書物だ。「残念」という言葉の意味の移り変わりから、アイドルライトノベルのあり方の変化を鋭く評した書は、10年代の音楽シーンを語る上でも示唆に富む内容となっている。そこで当サイトでは、特に音楽シーンにおける10年代の変化について、表現方法やその内容、評価のあり方といった側面から分析してもらうとともに、同氏の書き手としてのスタンスや方法論まで詳しく聞いた。 「残念」なものが、世の中で大事だと思われるように変わった ――書では「残念」という言葉の意味合いが、2007年頃からポジティブな

    “アーティスト”から“パフォーマンス”へ さやわかが「一〇年代音楽」のモード転換を語る
  • 「もっと恐ろしいものを表現したい」坂本慎太郎が追い求める“一線を越えた”音楽とは?

    2ndアルバム『ナマで踊ろう』を5月28日にリリースする坂慎太郎のインタビュー後編。「人類滅亡後の音楽」をテーマとした新作について語った前編に続き、後編では音楽における歌詞の役割から、作者と作品の関係、さらには表現のリミットをどう認識するかまで、聞き手の小野島大氏と大いに議論してもらった。(編集部) 「時間がたつことの恐怖のようなものも入れたかった」 ーー「人類滅亡後の地球に流れる常磐ハワイアンセンターのハコバンの音楽」というコンセプトは、歌詞がなくても成り立ちますよね。 坂:うん、成り立ちますね。 ーー実際、前作もそうでしたが今作もインストのCDが同梱されるわけですよね。にもかかわらず歌詞をつけたというのは、音だけでは伝えきれない思いがあるということなんでしょうか。 坂:いや、そうではなくて…日語の歌詞にこだわって音楽をやるのが自分のテーマで。日語の歌詞がちゃんとのってる良い曲

    「もっと恐ろしいものを表現したい」坂本慎太郎が追い求める“一線を越えた”音楽とは?
  • 「クラブと風営法」問題の現状と課題とは 音楽ライター磯部涼が弁護士に訊く

    クラブと風営法の問題が節目を迎えようとしている。3月22日には「毎日新聞」が「“ダンス議連”風営法改正案を提出へ」と題した記事を配信(*1)。超党派の国会議員からなる、風営法のダンス営業規制について検討するための会合「ダンス文化推進議員連盟」(以下、ダンス議連)が「規制緩和を盛り込んだ風営法の改正原案をまとめ」終わり、「今国会に改正案を提出する」と伝えた。結論からいうとこの報道は勇み足で、実際には、議連はまだ改正案をまとめている真っ最中だ。しかし、彼らが今国会中の法案提出を目指しているのは確かだという話も聞くし、プロデューサーのつんく♂氏が「深夜に踊る所がない国って音楽文化の発展を相当妨げてると思う」とツイート(*2)するなど、同記事をきっかけに改めてクラブと風営法の問題が注目を集めている感じもある。そんなわけで、この機会に、経緯を振り返ってみよう。 日では、DJがかける音楽に合わせて踊

    「クラブと風営法」問題の現状と課題とは 音楽ライター磯部涼が弁護士に訊く
  • 坂本慎太郎はなぜ“人類滅亡後の音楽”を構想したか「全体主義的なものに対する抵抗がある」

    2010年3月に惜しまれつつ解散したゆらゆら帝国のフロントマンであり、2011年よりソロ活動を展開している坂慎太郎。5月28日にリリースするソロ2ndアルバム『ナマで踊ろう』は、「人類滅亡後に流れている常磐ハワイアンセンターのハコバンの音楽」というテーマで制作されたという。ベースを軸とした浮遊感のある楽曲に、アイロニカルで寓話的な歌詞が乗り、終末的でありながらも、どこか明るい雰囲気を生み出している。今回のインタビューでは聞き手に音楽評論家の小野島大氏を迎え、作の制作プロセスから楽曲に込めたイメージ、さらにはライブを行わずに独自のペースで活動を続ける理由について、じっくりと語ってもらった。(編集部) 「曲がほとんどベースで決まるんだなっていうのが改めてわかった」 ーー2年半ぶりの新作です。構想2年ということなんですが、どういう形で今作の制作は始まったんでしょうか。 坂:1曲ずつ作ってい

    坂本慎太郎はなぜ“人類滅亡後の音楽”を構想したか「全体主義的なものに対する抵抗がある」