「後継者の育成は、日本の考古学の将来を左右する重要な課題になっている」。日本考古学協会の研究環境検討委員会で委員長を務める森原明広さん(山梨県埋蔵文化財センター所長)の言葉からは、強い危機感が感じられた。その背景には考古学研究を支える文化財専門職員を採用する自治体などと、大学や学生との間で生じた大きなギャップがあった。 8月6~15日、国学院大の学生と大学院生計35人は、考古学研究室の青木敬教授が指導する「考古学実習」の授業の一環で、長野県安曇野市にある穂高古墳群のE6号墳を発掘調査した。この発掘調査は、史跡整備や開発事業で失われる遺跡の記録保存を目的とする「行政目的調査」ではなく、大学などが研究のために実施する「学術目的調査」に分類される。
