2007年05月15日03:25 カテゴリ書評/画評/品評Code 書評 - 狂った裁判官 実に貴重な本である。 狂った裁判官 井上薫 元が頭につくにしろ、裁判官経験者が一般向けに本を書くことなど滅多にない、というよりこの人以外の裁判官経験者が書いた一般向けの本があったら是非教えていただきたい。 裁判官はなぜ狂うのか。 本書を丁寧に読めば、それが見えてくる。 本書「狂った裁判官」は、「 司法のしゃべりすぎ」を書いて「干された」著者が、その裁判官としての経験を元に現代日本の判事、裁判所、そして司法を批判した本。裁判官のホンネを聞きたかったら、今のところ井上の著書をひもとくしかない。その意味で井上は司法と市井を繋ぐ実に細い糸である。 たとえば、裁判官は転勤が多いのに、休暇で海外旅行に行けないそうだ。多忙だからということもあるが、その合間をぬってスケジュールを立てても却下なのだそうである。こうい
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