今年も春闘がスタートした。定期昇給やベアを労使で交渉するアレである。ベアは全体の賃金カーブを上に引き上げること、定昇は勤続年数分の加算をすることで、つまり賃金カーブに沿って上げていくことを意味している。 >>29歳の働く君へ・記事一覧 労使の主張はともに間違っている さて、その春闘だが、経団連は「不況の中、定昇なんて実施する余裕は無い」と定昇の見送りを主張している。デフレなのでベアが無いのは当然としても、定昇がないと若手の賃金カ-ブは上の世代よりも下がってしまい、生涯賃金も少なくなってしまうことになる。 要するに「定昇をやらない」ということは、「若い頃は安月給だけど将来は昇給するから我慢しろよ」と新人に説教たれるオヤジの論理が破綻するということなのだ。若者はもちろん、中高年にとっても由々しき事態だろう。 一方の連合は「賃上げしないと消費が冷え込み、デフレが加速してしまう」という主張を展開中