「なんで海外なの」。1月、経済産業省幹部が1件の企業買収に声を荒らげた。米グーグルによる東大発ベンチャー、SCHAFT(シャフト)の買収だ。同社は昨年12月に米国防総省が開いたロボット技術の競技会で首位になり、日本発の高い技術を見せつけた。幹部が憤るのは、SCHAFTの人型ロボットの核となる特許に国の予算が投じられているから。特許の一つは、もとは経産省傘下の産業技術総合研究所での研究が生んだも
東京地方裁判所片山祐輔氏を巡る刑事手続きでは、異例なことが多い。被告人自身が1時間にわたって冒頭陳述を行うというのも、かなり珍しいのではないか。冒頭手続きの中で被告人が長めの意見を述べることはあるが、私はこのような被告人冒頭陳述というのは初めて聞いた。 2月12日に行われた初公判。21ページに及ぶ被告人の冒陳では、検察側の訴追に対して、片山氏自身が一通りの回答をしている。よく覚えていることと曖昧なこと、あったこと、ありえること、ないことの違いを明確にしつつ、かけられた疑惑に丁寧に答えている。それは、どちらかというと「主張」と言うより、「説明」と呼ぶのがふさわしいように思えた。 ウイルスを作成したとされる時期に何をしていたかたとえば、検察側は、片山氏は一昨年6月から、職場PCで仕事はせずに遠隔操作ウイルスiesys.exeの開発を始めた、と主張している。片山氏も、この時期はスランプで仕事はほ
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